第5話

奇妙な事件【肆】
61
2022/09/09 00:20 更新
竜崎 海斗
竜崎 海斗
ぐっ……!!
風花
風花
リ、リーダー!!
ユウマ
ユウマ
リーダー、僕の肩に捕まって下さい!
竜崎 海斗
竜崎 海斗
あ、あぁ。すまない…
ファル
ファル
ピィ────!!
苦しむ海斗の頬を自身の頭で撫でるファル。
竜崎 海斗
竜崎 海斗
だ、大丈夫だ……心配すんな…
そう言って、笑顔を振り絞りながらファルの頭を撫でるが、痛みは相当なものであろう。
次第に海斗は冷や汗をかきだした──
風花
風花
ちょっと!
あなた、リーダーに何したのよ!?
_紅葉@くれは_
紅葉くれは
何って?
うーん……ちょっと、心臓を掴んだだけ?
そう言って平然と笑う彼女は、恐ろしい女だ。
相手の苦しむ姿を見る事に快楽を覚える、とんでもない悪趣味の持ち主だ。
風花
風花
掴むって……どうやって……
風花
風花
!!
風花
風花
ま、まさか今回の事件……
_六階堂@むかいどう_レオン
六階堂むかいどうレオン
ふふふ……あはははは……!!
今頃気付いたのか?
だとしら……
お前らは相手にする程でもないな!
_雷霧@ライム_
雷霧ライム
なーんか、チョロそうだね!あはっ
そう、今回の奇妙な事件の主犯者は海斗の胸を掴む、紅葉の仕業だった。
彼女の能力は、半径10m以内にいる相手の心臓を架空の手で掴み、一瞬で殺す事ができる。
しかし、同じ異能力者相手には流石に瞬殺とまではいかないようだ。
ユウマ
ユウマ
そういえば風花さん……
フィアは今、何処に?
ユウマは、ふと気づいた。
一緒に来ていたはずのフィアが居ない事に……
風花
風花
そう言えば……
そう風花が言いかけた時───

何処か遠くの方から声が聞こえた。
??
離してくださいってばぁ!!
??
おい!暴れるな!!
風花
風花
!?
ユウマ
ユウマ
ふ、風花さん…この声……
風花
風花
え、えぇ…間違いないわ……
声を聞いた二人は、思わず息を呑んだ。
竜崎 海斗
竜崎 海斗
っ………フィア……だ………
風花&ユウマ
風花&ユウマ
!!
海斗の言葉が更に二人の不安を煽る。
そして、声のする方へと体を向け直した。

次第に見えてくる人影……

声を聞く限り、間違いなくフィアは誰かに捕まっている。

そして、それが確信へと変わった────
ソフィア
ソフィア
い、痛いよぉ………
もう、離して下さい!!
私は、今すぐリーダーの元へ………
ソフィア
ソフィア
!?
ソフィア
ソフィア
リ、リーダー!!
海斗達の元へ連れてこられたフィアは、苦しむ海斗の姿を見た瞬間、青ざめ、そして駆け寄ろうとした。

だが────
_入間 圭人@いるま けいと_
入間 圭人いるま けいと
おっと、何処行くのかな?
お嬢ちゃん?
ソフィア
ソフィア
!?
フィアを連れて来た男、入間 圭人いるま けいとに腕を引っ張られてしまった。
風花&ユウマ
風花&ユウマ
フィア!!
_六階堂@むかいどう_レオン
六階堂むかいどうレオン
おい!こっちを忘れてねぇか?
二人がフィアを助けようとした途端───
_六階堂@むかいどう_レオン
六階堂むかいどうレオン
大炎の壁フレイム・ウォール
ヴォオ──────

ヴォォオ─────────
風花
風花
なっ………!!
風花達の足元に火が付き、容赦なく燃え上がるそれは、炎で作られた壁のようだった。

それはユウマが使った水の大壁ウォーター・ウォールに似たようなものであった。
ユウマ
ユウマ
風花さん、こっちは僕がなんとかするから、その間にフィアをお願い!
風花
風花
え、えぇ……分かったわ!
風の使いは火が何よりも弱点である。
風を起こせば更に燃え上がってしまうからだ。
ユウマ
ユウマ
リーダー、ここは俺たちに任せて下さい!
竜崎 海斗
竜崎 海斗
ぐっ………駄目だ!
こいつらは、お前達だけで……っ……倒せる相手じゃない…っ……!
海斗が喋る間も、紅葉は彼の心臓を握り続ける。
その為、まともに喋る事が出来ない。
風花
風花
大丈夫!私達が何とかしてみせるわ!
風花
風花
ユウマ!お願い!
ユウマ
ユウマ
おっけー!
そう言いながら、ユウマは一枚のカードを取り出した。
ユウマ
ユウマ
大水放出フロード・リリース!!
言葉と共にカードを火に向けて投げた瞬間、大量の水か放出された。
その途端、一気に火が消火される。
ユウマ
ユウマ
風花さん!今だ!!
風花
風花
了解!!
そう言って風花は風を呼び寄せる。
風花
風花
風の舞ブリーズ・リボルブ!!
その言葉と共に波風ががそよぎ、そして回転する。
次第にそれが、段々渦となって六階堂達に向かい、物凄いスピードで迫って来る。
_六階堂@むかいどう_レオン
六階堂むかいどうレオン
何!?
_紅葉@くれは_
紅葉くれは
うそっ…こっち来るよ!?
_雷霧@ライム_
雷霧ライム
ど、どうすんのよ!?
_六階堂@むかいどう_レオン
六階堂むかいどうレオン
ちっ。おい!入間!
そのガキこっちに寄こせ!!
六階堂は、少し離れたところで待機していた入間に向かって叫んだ。
竜崎 海斗
竜崎 海斗
!?
竜崎 海斗
竜崎 海斗
貴様…何を……する気だ!?
海斗の言葉とほぼ同時に、入間がニヤッと笑う。
_入間 圭人@いるま けいと_
入間 圭人いるま けいと
…りょーかい!!
そう言って、六階堂達の近くまでフィアを連れていき……

そして彼女の背中を勢いよく押した。
ソフィア
ソフィア
へ…!?
風花&ユウマ
風花&ユウマ
!?
フィアが押された瞬間、彼女の目の前に勢い良く迫る風の渦が見えた────
風花&ユウマ
風花&ユウマ
フィア─────!!!

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