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第1話

序章〜始まり
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2022/10/17 13:45 更新
この世には己の欲望や怒りの為に、罪なき者に躊躇なく被害を加える者たちが存在する。
しかし、そんな者達を断罪しようと悪に立ち向かう者たちがいるのも……また然り。


時は2100年…


かつては平和主義だった日本に、あらゆる事件が毎日のように発生する時代が到来した──────
ここは東京のとあるホテルの入口。

そこには─────

一人の少女を取り囲むパトカーと⋯⋯
警察官、数十名の姿があった。

その中で一人、少女に向かって叫ぶ男が居た。
原嶋刑事
原嶋刑事
こらーガキンチョ──!!
今日こそは逃さんぞぉ──!!!
そう言って少女に近付くのは、あらゆる犯罪者を捕まえてきた優秀な刑事、原嶋はらしま刑事。
後に登場する犯罪組織の専属刑事…『特殊犯罪組織捜査班』に所属し、彼を中心に動いている。

仕事熱心で、事件が解決するまで何処までも追求する男である。
刑事だが、気を引き締めるためにいつもスーツを着用している。

少女とは数ヶ月前に出会い…といっても窃盗犯と刑事の関係なのだが……
彼は一度もこの少女を捕まられたことが無い。

何故なら……
_凜音@りおん_
凜音りおん
へへん♪お宝ゲット‼刑事さん、ごめんね?
あたしに追い付けたらこれ返してあげるよ
そう言って、誰かから盗んできたであろう、指輪を人差し指に引っ掛け、余裕そうにそれを回す彼女は、凜音りおん
原嶋刑事
原嶋刑事
フンッ!毎回同じ手は乗らんぞ!
原嶋は両腕を大きく横に広げ、体全体を左右に動かす素振りを見せる。
しかし、その行動を見抜いた凜音は、神経を体に集中させ、それと共に背後から吹く風に合わせて素早く浮上し、数台のパトカーの上を軽々と飛んでいく。
原嶋刑事
原嶋刑事
な、何!?
今日は背後じゃないのか!?
背後に来ると思っていた原嶋は彼女に先手を取られたようだ。

そう、凜音は風の力で自由自在に飛び回れる異能力の持ち主だったのだ。
当然、彼女を捕まえられるものは居ない。
その為、刑事から常にマークされている。

宝石が大好きで、頻繁に宝石店に忍び込み、窃盗を繰り返す。また、宝の匂いを嗅ぎ付ける事が出来るため、道歩く人からも容赦なく奪う。
恐らく、今日もホテルから出てきた客から奪った物であろう。
_凜音@りおん_
凜音りおん
ははははっ!
馬鹿だねぇ刑事さん!
毎回あたしが同じ手を使う訳ないじゃん?
原嶋刑事
原嶋刑事
くそっ……おい!お前ら!
じーっと見てないで早く捕まえろ!!
その言葉と共に、先程まで凛音の周りを取り囲んでいた原嶋の部下達は、彼女の乗るパトカーの上を一斉に左右から上り始める。
部下
よし!捕まえたぞ……
一人の部下の声に皆が一斉に手を伸ばしだす。
_凜音@りおん_
凜音りおん
うわぁっ!!?
…………へへっ。
そんなことしても無駄だよっと!
彼らが彼女の足を掴もうとした瞬間、ふわっと隣のパトカーへと彼女は移動した。
部下達
う、うわぁぁぁぁあ!!

ドォ━━━━ンッ!!!


凜音が飛んだ振動でパトカーが揺れ動く。
それと共にバランスを崩し、ズルズルと地面に落ちていく彼らは、まるでギャク漫画でも見ているかの様な酷い有様だった。
_凜音@りおん_
凜音りおん
あっちゃー!痛そう…w
勢い良く地面に落ちる彼らを見て、凜音は楽しそうに笑っている。
原嶋刑事
原嶋刑事
はぁ………
その一方で原嶋は、見てられない…と言わんばかりに、ため息をついた。
_凜音@りおん_
凜音りおん
刑事さんも大変だねー
原嶋刑事
原嶋刑事
お前が言うなっ!
それより…そこを動くなよ??
そう言ってゆっくり近付く原嶋。
_凜音@りおん_
凜音りおん
やっばっ……!!
あ!刑事さん!ごめんね??
あたし、刑事さんとこんな所で鬼ごっこしてる暇ないんだよねー
だからもう行くね!!ばいばーい♪
原嶋刑事
原嶋刑事
あ、こら!誰が鬼ごっこだ!!
お──い!!待てぇ───────!!!
彼が言い終わる前に彼女は風と共に姿を消した──
原嶋刑事
原嶋刑事
くそ!お前ら、解散だ!解散!
原嶋は、今日も捕まえられなかった事に対する悔
しさと、自分自身への苛立ちを抑えきれず、部下達に当たるように言った。

そしてパトカーに乗り込もうとした時───

ポケットから着信音が聞こえた。
原嶋刑事
原嶋刑事
!?
ポケットからスマホを取り出し、画面を見るとそには『係長』との表示があった。
原嶋刑事
原嶋刑事
はい、原島です。
申し訳ありません…今回も逃しました…
ぇえ…はい。……ぇえ!?
わ、分かりました!
直ぐに現場に向かいます
電話を切るなり、真剣な面持ちで周りの部下に指示をし始める。
原嶋刑事
原嶋刑事
お前ら!今から駅前の繁華街に向かうぞ!
殺人事件だ!
そう言って、一斉に現場へと向かった─────

そして彼らが去った後、物陰から3人の男女が出てきた。
竜崎 海斗
竜崎 海斗
おい、聞いたか
風花
風花
聞いたわ。
殺人事件…やっぱりボスの言った通りね。
奴らはこんなちっぽけな犯罪だけじゃ終わらないって……
竜崎 海斗
竜崎 海斗
あぁ…だが、事件が起きちまった以上、俺達がやる事は一つだ!
サキ
サキ
犯罪者の断罪!でしょ?リーダー!!
竜崎 海斗
竜崎 海斗
そうゆう事だ!
さっそく現場に行くぞ!
風花
風花
了解!
サキ
サキ
オッケー!
そう言って3人は事件現場である繁華街へと向かった。


彼らの正体…それは……


──────断罪組織『Shadow』───────
異能力者の中でも特に優秀な能力を持つ者達だけで結成された、竜崎 海斗を中心とする“国民的英雄”とも言われる組織である。



そんな彼らが
いよいよ本格的に動き出したのであった─────

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