第13話

    「言えば壊れる」
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2026/01/24 10:14 更新
資料の整理をしている最中だッた。


紙の端に、ふと視線が落ちる。





何気ない瞬間。


だから、余計に逃げられなかッた。





文字が浮かぶ。





――「どうして、黙ッてたの?」

――「信じてたのに」





たッた二行。


それだけで、分かッた。





言えば、壊れる。





相手は、中島クンだッた。





心臓が、遅れて音を立てる。





これは予言じゃない。


“起こり得た未来”。


でも、この場合、可能性は一つしかない。





逃げるように資料を閉じる。


異能力が、まだ残っている。





続きを読めば、もッと詳しく分かる。


いつ、どこで、どんな顔で。





でも、読まない。




読まなくても、十分すぎた。
中 島 敦
何してるの?


後ろから声がして肩が跳ねる。


中島クンだッた。

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