第2話

#1
45
2024/06/29 04:00
インターネット。それは、気軽に人と話せるツールであり、知りたいこともすぐに分かる、そんな便利な道具なのである。


多くの人々は、それに依存し、どんどんと沼に堕ちていった。
沙織/gs
おかあ、さん……?
幼少期。
もっとやらなきゃ…もっと、もっともっともっと…
沙織/gs
ね、ねぇ、なにしてるの、
そうだ、あなたをアップすればいいのよ。可愛いしきっと伸びるわ…
沙織/gs
ッ嫌だ、こわい、こわいよやめて!!
インターネット……画像をアップして評価を受ける、
そんなアプリに心を侵食され、すっかり変わってしまった母。
お願いよ、お母さんを助けるためだ思って……
承認欲求。
沙織/gs
ひッ……
思わず家を飛び出した。

逃げて逃げて逃げて、辿り着いた先は警察署。
沙織/gs
お、おまわりさん、たすけてっ
警察
あぁ?…なんだガキかよ…
警察
今いいとこなんだよ、さっさとどっかいけ
沙織/gs
え……ッ
警察も、おかしくなってて。
ここは、誰もがインターネットに依存する世界。

見知らぬ人誰かとの会話に依存

ゲームに依存

評価に依存
そんな世界でインターネットに依存しなかった私は

幼いながらも、

ネットを破壊することを、心に決めた。
あら、ベランダになんて出てどうしたの?
沙織/gs
…いや?ちょっと昔のことを思い出してただけだよ。
沙織サオ。それが私の名前。
この人はお母さん……と言っても、本当の母親では無い。私の本当の母親は、ネットに呑まれて…
父親がいなかった私は、孤児になり、養子にだされ買われた。
今はこの人がお母さんってわけだ。


この人は話が通じる。

ネットに依存してない。私と同じように。


この世界では珍しい人間だ。
…これ、あげるわ。
沙織/gs
え、スマホ…?
あなたにとって、ネットは忌々しいものなのでしょうけど……
こういうものがあるってこと、知っておくことも大事だと思うの。
……確かに、彼女のいうことももっとも、か。
地下にある図書室も自由に使っていいからね。
昔の文献とかもあるから、発見があるかもしれないわ。
沙織/gs
何から何まで……ありがとう
いいのよ。…ただ、依存だけはしないようにね。
沙織/gs
するわけないじゃん
スマホ……ねぇ。


端末を起動すると、ある文字が表示された。






























"mmmrへようこそ!!"

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