第51話

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2026/01/27 09:32 更新
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
……っ、!?

 次にわたしたちが答える問題。
 それは、麗音くんの問題だった。

 自殺未遂の回数…それはまぁ、随分と鬼畜な問題で。
 麗音くんは、ずっと口をパクパクしていた。

 何かを声に出そうとして、失敗して。
 震える手を抑えてボタンを押そうとして、失敗して。
 わたしに話しかけようとして、失敗して。

 さっきまでの威勢のいい態度とは真逆だった。
 そんな彼__否、彼女の様子を見て、わたしは。


















 ── 口角が上がるのを、止められなかった。
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
── ねぇ、麗音“ちゃん”、どうして答えないの?
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
は…っ、?
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
大丈夫、誰も気にしないし、誰もわざわざ触れようとしないよ
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
ここにいる人たちって優しいでしょ?
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
話したって、「そっか」って優しく告げて終わりだよ
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
そ…、れは、そう、だけど…、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
一番気にしてるのはきみ自身。一番自分を否定してるのは自分自身。違う?わたしにはそう見えるよ
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
…一番聞かれたくないことは避けてあげてるはずなのに、これも答えないとか…我儘
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
足引っ張んな、ってきみは言ってたけど…さっきから足を引っ張ってるのってどっちだろうね?
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
……っ、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
あー、もういいや、わたしが答えちゃうね?

 ピコンッ
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
…は?
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
答えは、D…、だよ
 カエルタマゴ
正解デミ~っ!さすがデミ!
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
なん…、なんで知って…、っ、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
…はい、これで合計40点。次を間違えても、脱落は絶対ないよ、よかったね

 本当は、自分の口から言って貰いたかったんだけど…
 仕方がないね。
 でも大丈夫。まだ時間はあるだろうから。


 ──わたしが成長させてあげる、ね。


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   A    B    C    D    E
   60    -20     0    40    20


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 カエルタマゴ
では40点問題!最初のジャンルはひらめきデミ
カエルタマゴ
それに答えるのは~…Cチーム!
 カエルタマゴ
40点問題からは選択肢ナシ、ちゃんと自分で考えて答えるデミ

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 [ ひらめき40?¿ ]

  ふぃらの1番の親友が隠していたことは?


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_璃絡@ルリカラ_ ふぃら
璃絡ルリカラ ふぃら
麗利……っ、

 …問題は、ふぃらの問題だった。
 “親友”の隠していたことの問題だった。

 なんともまぁ、悪質で。
 けど、これを答えないとあたしたちは脱落。

 ふぃらの心を取るか、自分たちの無事を取るか。
 選ぶに選べない選択だった。
_水樹 玲奈@ミズキ レイナ_
水樹 玲奈ミズキ レイナ
…ねぇ!あんたも、言いたくなかったら言わなくても…!
_璃絡@ルリカラ_ ふぃら
璃絡ルリカラ ふぃら
…っ、答えちゃうねっ、玲奈、!
_璃絡@ルリカラ_ ふぃら
璃絡ルリカラ ふぃら
だってほら…、玲奈を脱落させる訳にはいかないからさ!ね!
_水樹 玲奈@ミズキ レイナ_
水樹 玲奈ミズキ レイナ
でも……っ!!

 ……その時。
 Dグループの席に座る菜々花さんと目が合った。

 少し距離は離れていた。だから、聞き取れなかった。
 ただ、内容は簡単に予測できた。


 “成長の邪魔をしたらダメだよ”


 ……と、言ったんだろう。
_水樹 玲奈@ミズキ レイナ_
水樹 玲奈ミズキ レイナ
…あたしは、どうすれば、

 ピコンッ
_璃絡@ルリカラ_ ふぃら
璃絡ルリカラ ふぃら
…答えは…、虐待されてたこと
 カエルタマゴ
正解デミ!!隠してたこと、気づけてよかったデミね!
_水樹 玲奈@ミズキ レイナ_
水樹 玲奈ミズキ レイナ
ふぃ、ふぃら…、
_璃絡@ルリカラ_ ふぃら
璃絡ルリカラ ふぃら
…大丈夫だよっ!ほら、最終的に40点なんだから…!

 いつもと違う笑顔に。
 あたしは、何も出来なかった。

 ── そもそも、何をする資格も、持たないけれど。


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カエルタマゴ
続きまして、ジャンルはサンリオ!
 カエルタマゴ
答えるのはDチーム!
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
またかぁ…、頑張ろうね、麗音くん
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
…、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
……、さぁ、次も答えて70点貰わないとね

 …なんなんだ、此奴は。
 どうして、なんで、俺の問題を答えられた?

 誰にも話してない。ましてや此奴に話すわけもない。
 それにさっき、此奴は、俺のことをちゃん付けで…、

 ……考えるだけで吐き気がする。なんでバレた?
 完璧だったはず。事実、他の奴らは騙されてる。

 さっきのことがなかったかのような態度が一番怖い。
 わからない、なにも、わからない。

 ただ、怖くて怖くて仕方なかった。

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 [ サンリオ40?¿ ]

  未広とお友達だった子の名前は?


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_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
…、さすがにこれはわかんないな、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
お助けコールしようか

_結末 未広@ユイマツ ミヒロ_
結末 未広ユイマツ ミヒロ
『み…、みーなの~…、』
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
あ…ほんと?ならよかった、なら教えてくれない?
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
なんて名前なの、?
_結末 未広@ユイマツ ミヒロ_
結末 未広ユイマツ ミヒロ
『それは…その…、覚えて、ないの…、
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
……、なんて?
_結末 未広@ユイマツ ミヒロ_
結末 未広ユイマツ ミヒロ
『お、覚えてないの~…ごめんなさいなの~…っ!』
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
へぇ…、そっか、覚えてないんだ…
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
── 大切な人の名前でさえも?バカみたい。
_結末 未広@ユイマツ ミヒロ_
結末 未広ユイマツ ミヒロ
『ひっ…、』
_依茉谷 麗音@イマヤ リオン_
依茉谷 麗音イマヤ リオン
てめぇ、そんな言い方は…!!!
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
何?事実でしょ?大切な人を覚えてないなんて、たまったもんじゃないもの
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
じゃあもういいや、切るね

 …ほんっとうに、こいつはなんなんだ…!!
 さっきからずっとずっとずっとずっと…!!

 まさか、こいつが紛れ込んだ黒幕…、?
 もしそれが、本当だとしたら…、

 …いや、確定だ。確定に決まっている。
 じゃないと…、知らないのは、おかしい。
 カエルタマゴ
はーい時間切れ!残念だったデミ!
カエルタマゴ
じゃあ、次の問題に────

 カエルタマゴがなにか喋っているが、
 俺に声は届かなかった。

 確かに、最初から隣にいる此奴は怪しかった。
 何故か地図を持っていた。
 何故かアトラクションを知っていた。

 それもこれも、こいつが黒幕だと言うなのなら。
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
……説明はつく。大正解だよ、麗音ちゃん
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
わたしは黒幕。きみたちを成長させる役割を担うもの。
_樟 菜々花@クスノキ ナナカ_
樟 菜々花クスノキ ナナカ
── 改めまして、よろしくね?

 俺の心を見透かして、樟__黒幕は言った。

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