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第2話

🫧.。o○
21
2023/11/14 05:42
ずっと前から、薄々感づいてはいた。
私には才能がないんだって。昔の偉人みたいな、凄く綺麗で感動するような、そんな曲は書くことができないってことを。
水杷漓零
水杷漓零
(...前は、あんなにも純粋だったから。どんな曲でもかけた。)
水杷漓零
水杷漓零
でも、今は...
いつも、こんなふうになってしまう。そして結局...自分の心に塞ぎ込んで。
辛くなる。
でも、最近は___。もう、曲を作った痕跡を消している。
水杷漓零
水杷漓零
もう...こんな曲いらない!
ビリビリッ
ザクッ、ビリッ
譜面に起こしたばかりの楽譜を破る。
もう、悲しい、もったいない、なんて感情はとうの昔に消した。
押し殺し続けた感情の中の何処かにきっとある。
漓零!そろそろ学校よ?早く起きなさい!
母は知らない。私がいつも3時に起きて曲を作っていることを。
もう身支度も済ませている。
水杷漓零
水杷漓零
もう起きてる。今行く。
うちの学校は私服。なぜかローファーだけは指定だけど...。
別に学校なんて行きたくない。でも、彼女に会えるから。それだけがモチベーション。
朝ごはんは?食べないの、今日も。
水杷漓零
水杷漓零
うん。いらない。
行ってきます。
私は駆け足に、でも少し重い足取りで家を出た。
学校でいじめられているわけでもない。
ただ、面倒くさい。学校の勉強も普通にできる。逆に簡単だ。
だからこそ他の奴らが幼く見える。





不意に後ろから誰かが私の肩を叩いた。
緋月舞夜
緋月舞夜
漓零!おはよう。
元気?
水杷漓零
水杷漓零
舞夜!
おはよう。元気だよ。
相変わらず元気そうだね。
彼女こそが私の学校に行くモチベーションとなっている人物。
私の話をいつも聞いてくれる。
私の心の音を聴いてくれる唯一の存在。
水杷漓零
水杷漓零
よかった。今日も会えた。
緋月舞夜
緋月舞夜
なによ、改まって...
まあ、良かったね!
私達はそんな他愛のない会話をしながら学校への道のりを歩いていく。
こんな幸せな雰囲気を私が纏うことはおそらくこの時だけだと思う。


だからこそ私はこの時間を大切にしている。彼女にとってこんな時間はそこまで大切じゃないかもしれない。でも、だからこそ私はこの一時を忘れない。傷ついた心が安らぐ僅かな時を__。
ワイワイガヤガヤ
水杷漓零
水杷漓零
いつももより早く付いたね。
緋月舞夜
緋月舞夜
ねー!
じゃあ、また帰る時に!バイバイ!
そう言って彼女は笑顔でわたしに手を振るとクラスの友達のところへ行った。
私はそんな彼女のようにはなれない。私はクラスで1人でいるのが落ち着く。
水杷漓零
水杷漓零
じゃあね。
私も1人、ポツリと呟いて教室に入っていった。
碧き雨(主)
碧き雨(主)
初めてのオリジナルですが、いかがでしょう!
碧き雨(主)
碧き雨(主)
ちょっとしたアンケートとります。

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碧き雨(主)
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こんな小説読んでくれる方いるのかわかりませんが、投票よろしくお願いします!

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