今私は小学五年生
魔術が使える私を、普くんは気味悪がらずに尊重してくれる
あの時、私は初めて普くんが好きなことに気づいた
そして今日も
こうやって挨拶をする
普くんはあっという間に中学二年生だ
…最近、普くんにキズが増えてる気がする
って聞いても、
と、笑うだけ
嘘だ。すごい悲しそうだもん
いつか死んじゃわないかな、と思った矢先、事件が起こった
「あなた、大変!普くんの家が…!」
普くんの家、柚木家は全滅した
一家心中だ。どうして気づかなかったのだろう
泣くことしかできない。私はなんて無力なんだろう
それからは毎日この本に書いてもらう人を探して、おまじないかけて…
そんなことを繰り返していたら、あっという間に中学一年生。普くんと一歳差になってしまった
ミナトもこんなに背が伸びちゃって。私より追い越されちゃったなぁ
でも、私の誕生日の日、急に、ミナトとにた黒猫がいたと思ったら、急に意識がふっと薄くなって来て…
私はそこで生涯を終えたのだった
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。