?なんだか元気ない?
旅行終わっちゃうの、そんなに嫌なのかな
帰りの新幹線
末っ子組はすっかり眠ってしまい
真ん中組は、ゲームを起動したまま、寝落ちしていた
私は兄達の元へ行った
ジェルが腕をまくり
あの傷を出した
聞き覚えのある名前に、息が詰まる
その名前を聞き、彼女の顔が頭に浮かんだ
優しくて、可愛くて、あんなにキラキラした子が
こんなにも、痛々しい傷を生み出した
その情報が私の頭を掻き回した
疑念のこもった目線を感じ取ったのか
ななもりは再び話し始めた
その言葉は、吐き気さえも引き起こそうとしていた
今まで信じていたものが
内側から弾け飛び、
それは私の喉元に熱として現れた
話がまとまらないんじゃない
本当に、なにも言えなかった
頭が真っ白になって
喉が 熱くなって
なにも 言えなかった

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。