第9話

9話
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2024/08/23 14:03 更新
聡side


楽屋の扉を開けて中へ入ると、風磨くんはまだ来ていなかった

今日はバラエティ番組の収録


だけどそれよりも僕には大事な役目がある



風磨くんと直接話して
近頃の体調不良の原因を聞くこと


昨晩勝利に頼まれちゃったんだよね


自分は別の仕事で行けないからお願いって


本当は勝利もいる場で聞いて
悩んでることがあるなら相談に乗ってあげたいんだけど



風磨くんの体調がこれ以上悪くならないうちに早く
原因を突き止めないとね、、


風磨くん、自分の弱みを人に見せないからな
ちゃんと話してくれるかな、、








悶々と悩みながらメイクや着替えを済ませてると風磨くんが入って来た


相変わらず痩せこけて元気がなさそうな様子




特に挨拶もしないまま荷物を置き始めたから



「風磨くんおはよう!」


と肩を軽く叩いて声を掛けてみた



そしたら




ビクッと怯えた目でこちらを見て、僕を避けるように肩を引っ込めた





「え、、?ごめん、、叩きすぎちゃったかな、?」


「、、っごめん、何でもない、ちょっと驚いただけ、」


「そっか、、」




軽く叩いただけでこんなに驚くなんて、、

しかもあの怯えるような目は何だったんだ?



気になることが多すぎて頭の中が上手く整理出来ない


今の風磨くんは僕の見た事がない風磨くんだった






それから風磨くんが着替え始める


別に見るつもりは全くなかった



なかったけど、たまたま風磨くんの手足が僕の目に写ったんだ






、、、、え?どういうこと?








風磨くんの腕や足には何ヶ所もアザや擦り傷が出来ていた




ちょ、ちょちょ待って、、


「あの、風磨くん。この怪我どうしたの?」




あ、、いやっ、これは、、



慌ててズボンを履いて腕を手で隠した



「な、なんでもないから。ちょっと派手に転んじゃっただけ」




転んだだけであんなにもアザや傷が出来るはずない




風磨くん絶対何か隠してる





もう待ってられない





今ここで聞こう





「あのさ、、」


言いかけた途端



「ごめん、ちょっと水買ってくるわ」




この場から逃げるように出て行ってしまった




あぁ、、



聞けなかった、今1番良いタイミングだったのに、、












ねぇ、風磨くん教えてよ



何に怯えてるの?何に悩んでるの?



そんなにも体調崩すまで、どうして我慢するの?



吐き出して良いんだよ


1人で溜め込まないでよ、、




大好きな風磨くんがこんな風になるの、嫌だよ




いつの間にか涙が溢れていた


何で僕が泣いてんだよ、、




止めようと思ったけど涙は全然止まってくれなかった








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