...ここはどこだろうか。真っ白で何もない。
さっきまで何が起こっていたんだっけ。
......皆、消えていったのか。
何者かが家に来たかと思えば、いきなり謎の液体をかけられ、皆一気に消えていった。
俺は...兵庫に庇ってもらったおかげですぐに消えることはなかった。
それで急いで会社に向かって...
そこから記憶が無い。
後ろから声が聞こえた。聞き覚えのある声だ。
なんとなく懐かしい感じがする。さっきまで一緒だったはずなのにな...
いつも一緒にいてくれて...ちょっと臆病だけどすごく仲間想いで......なぁ、なんでここにいるんだよ...
いつもの優しい笑顔で彼はそう言った。
兵庫こそ何をしているんだ、そう思った。
自分を庇って消えたかと思えば、こんな所にいるなんて...
辺りを見渡すと、兵庫以外にも関西のメンバーがいた。
皆、楽しそうに笑っている。
...あぁ、そうか。あれは悪い夢だったんだ。ちゃんと仕事してこなかった罰かな。
それにしても酷い悪戯だよ。神様...
何だろうか。さっきから変な騒音が聞こえてくる。
話し声?誰の?他にいる奴らとは違う。響き方がどこかおかしい。
やっと落ち着いて兵庫と話せるんだ。邪魔しないでくれよ...
兵庫が心配そうな目で見つめてくる。
「なんでもないよ」平気なフリをしてそう言う。ハッキリしたことが言えず、兵庫をもっと心配させてしまったのでは、と後悔した。
不安を誤魔化す為に、兵庫に抱きつく。
気付いた時にはもう、兵庫はいなかった。
......今度はどこだ...
暗い...
なんだこれ...どこかの天井...どこだ...?
理解できずそのままでいると、視界の端に緑髪の眼帯をした少女の姿が映る。これは__












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!