※今回の話には魔王竜の内容が少し含まれています。
※イジスとは和解して一緒に住んでいるという設定です。
私は今、1人で街の視察をしています。
テスタは今、外交で国に居ないし、ウルティマとカレラもそれぞれの仕事があるからこれくらいは1人でも大丈夫でしょうと思っていたら…。

あなただ。
やっと見つけた。

え?
兄さん…では無いですよね?
誰ですか?

お前のもう一人の兄だよ。
さぁ、俺達の家に帰ろう。
そう言って兄さんに似ている人は私の手を掴みました。

ちょ、止めてください!
本当に誰なんですか?
わたしの名前も知ってましたし…。
何で兄さんの姿をしてるのですか?

だから、言ってるだろ?
俺はお前のもう一人の兄だって。
ここの奴らを殺されたくなかったら一緒に来いよな?

っ…。

あなた!!
そいつに近づくな!!
兄さん!!
え?このひと兄さんの知り合いですか??
兄さんの知り合いにこんなに兄さんに似た人いましたか?

あなた様/我が君!!

あなた様!!!

チッ来たかよ、リムル=テンペスト。

エミルス、何で俺の妹を連れて行こうとする。
あ、この人エミルスって言うのですね…。
初めて知りました…。

別に良いじゃねぇか。
俺はお前でもあるからな。
こいつは俺の妹でもあるんだよ!
どういう事ですか…???

わかりそうでわからない理論使うな!

???????
この状況についていけてないのは私だけですか?
何なんですか…これ…。

あなた様、早くこちらに!

あ、はい!

おっと、危ねぇな。
彼奴等にとられるところだったぜ。

離してください!!

兄の言う事が聞けないのか?
悪い子だなぁ…。
悪い子にはオシオキしないとな。

はぁ…?
そう言うとエミルスはいっきに顔を寄せてきました。
少し動くとキスしてしまいそう…。

これでも余裕でいられるか?

やめてくれませんか?
私には恋人が居ますし。

兄妹でキスくらい良いだろ。
エミルスがキスしようとした時…
ガンッ!!
兄さんがエミルスの頭に膝蹴りをかましたんです。
本当に助かりました……。

痛っ!!
急になにするんだ!
リムル=テンペスト!!

それはこっちのセリフだ!
急に俺の妹にキスしようとするな。
このセクハラ野郎が。

誰がセクハラ野郎だって?

お前のことだよ!
私は兄さん達が言い争ってる間に悪魔三人娘の所に避難しました。

あなた様!
あいつに変な事はされてませんか?

あいつに汚されてないよね?

そんな事があったら私、あいつぶっ飛ばしてくる。

別に大丈夫ですよ。

あなた様!
あいつに変な事されてませんよね!

大丈夫ですよ、ベニマル。

あ!
逃げられちゃったかぁ。
まぁまた後日来るか。

もうこなくて良い!

次こそ連れて帰るからな。
待ってろよ、あなた。
エミルスが帰ったあと兄さんに説明を求めました。

兄さん、あれは誰なんですか?
何で兄さんの姿に似ているのですか?
あの人は兄さんの知り合いですか?

知り合いって言ったら知り合いだな。
彼奴は『イジス』ってやつが作った俺の偽物なんだよ。

兄さんの偽物…?

あぁ。
前に一度戦ったんだが…その時はあなたいなかったもんな。
何時のことでしょうか…。

何時ぐらいですか?

えっと…あれは俺達が魔王になってすぐぐらいか?

確かそれくらいでしたよ。

あぁ、ならいないのも納得です。
魔王になってすぐはあっちこっちに出張で行ってましたし。

あぁ。
その時俺達は『シンシア』って子の夢の中に入れられてな。
そこでさっきのエミルスと偽物クレイマン所に戦ったんだ。

クレイマンの偽物までいたんですか…?!

あぁ。
『イジス』の能力で作ったみたいでな…。

凄い人も居るんですね…。

あら?
こんな所にいた。
何してるのリムル。

パパ〜!!
探しましたよ〜!
兄さんに似た女の子?
もしかして…

貴女がシンシア?

はい!
私がシンシアです!
貴女は…あなたさんですか?

何で私の事…。

私が教えたのよ。
いずれ貴女の偽物も作ろうとしてたんだけど、聞いたこと無い種族になっちゃって…。
魔力と魔素が足りないから諦めたのよ。

じゃあ、貴女がイジスさんですね?

そうよ。
なるべく顔を合わせないように逃げてたのに…。

私は素直にあなたさんが何処にいるかわかりませんでした!
なるほど、私は最近執務室にこもっていたからこの2人が街をうろうろしても気づかないわけですね…。

私は基本的に自分の執務室にいますよ。

あなたさんの執務室はどこですか?

兄さんの執務室の近くにありますよ。

え?!
全然気づきませんでした…。

また今度案内しますよ。

本当ですか!
やった〜!!

おいイジス。
何でエミルスが鏡の外にいるんだ?

はぁ?
知らないわよ。
あの子達は自我があるから勝手に抜け出してるんじゃない?

そんな曖昧な…。

あの怖いパパがどうしたんですか?

いや、さっきエミルスが来てな。
あなたを自分の所に連れて帰ろうとしたんだよ。

あなたはその時出張とか外交で居なかったから知らなくてさ…。

本当ですか?!

只々自分の夢を現実にしたいだけじゃない?
私が使った中にあなた=テンペストは居なかった。
恐らくエミルスは妹を手に入れれば貴方と変わりないと思ったんじゃない?

そんな無茶苦茶な…。

まぁ、気おつけなさい。
あの子も鏡を出入りできるってことは何時来るかわからないってことだからね。

わかりました。
ありがとうございます、イジスさん。

フン、例を言われる筋合いは無いわ。
その後、イジスさんとシンシアと離して仲良くなりました。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。