第6話

6話.なぁんだぁ…。
2,924
2024/02/24 22:00

































if視点

















今日は有栖と稲荷が学校を休んだ。






出席番号1番と2番が居なくなると結構不思議なもん。


















if
じゃ、お前ら席着け〜















いつも仲の良い2人やから、どっかに遊びに行っとるのかもしれん。











それで学校を休むとは……!けしからん!!
















if
じゃ、……えっと教科書19ページからいくぞー
























いつもうるさい有栖と




それと一緒に居る稲荷。


















if
居ないとなると静かなもんやなぁ〜……((ボソッ…














クラスメイト
せんせーなんか言ったー??











え?声に出とった??









if
大丈夫やでー。気にすんな〜。











































次の日
























初兎視点













昨日はもしいむくんと会ったら物凄く気まずいし、





仕方なく学校を休んだ。


















今は教室の扉の前で立ち往生。




















初兎
いむくん今日学校来とるかなぁ……、、、、













でもずっとこのままだと一生教室に入れん。










よし……ッッ……。いむくんが居たらちゃんと謝るッッ!





















そう決めて扉に手をかけた。




















if
あれ?有栖やーん。今日学校来れたんやな。







初兎
ッッ……!!!!














この先生は……僕たちの友情に亀裂を入れた。







彼女は居ないと言う嘘も付いた。















初兎
……ッッ、、、。ギロッ















ガラガラガラガラガラガラ……









if先生のことを少しだけ睨んで教室に入る。




















if
えー無視ぃ??笑、まっ。ええけどぉー









いむくんの気持ちも知らないで……ッッ。


















って











初兎
休み……かな、。













高倉先生に聞くと今日もいむくんは休みらしい。















初兎
……























もうすぐ1時限目が始まる。























初兎
今…僕が、親友としてすべきことは……なんや。












自分に問う。














答えは自分がよく分かっていた。








いや、自分では気づきたくなかっただけかもしれん。



















初兎
悔しがることでも……








初兎
if先生を恨むことでもない。















たった一つの。







僕にしか出来ないこと。




















それは、簡単。
















初兎
if先生に真実を……聞く。













『それだけ?』と思っか?










6年間いむくんの親友をやってきたけど、















いむくんが多分1番苦手だと思うこと。














初兎
だから、僕がやる……。













あの日、あの場所いた







僕が……いむくんの助けになる。













初兎
……どぉーーっか!彼女じゃありませんように!












いむくんには気の毒やけど、結果がどうであろうと






僕にはかける言葉はひとつしかない。




















初兎
『頑張れ』






























諦めていいはずの恋なんて、最初からしないから。






































6限目……ちょうど今日は英語だった。










今日、真実を聞く。















だから、いつもより緊張して授業に挑んでいた。

























クラスメイト
きりーつ。礼。ありがとうございましたー












力が無い挨拶を終えて、if先生を追いかける。












初兎
……ッッ








ガタッ……










クラスメイト
あっ、有栖さん。椅子……







初兎
ご、ごめんっ。後で直すー!!

















ガラガラガラガラガラガラ……










先生はとっくに離れた廊下の奥に居た。






















初兎
ッッ!!……if先生…っ。











if
━━━━━━━━笑。














呑気に話している声を聞くと






少し目がパキってしまう。






























ト、ト、ト、ト、ト、……ト、……ト、。














初兎
ッッ……先生。お話があります。












先生のところまで早歩きで近づき、






真剣な顔で言う。


















if
え?有栖が?珍しいなぁ……
















初兎
はい。ここは人が大勢居るので、屋上で話したいです。












怖い……、







if先生は…この前……ッッ。









何をしていたんだ??





















if
え?……屋上?そんな改まってどないしたん??






初兎
いえ、ただ今物凄く大変な事が起こっているんです。





















いむくんって言うのは辞めておく。







もう彼を巻き込みたくないから。





















if
??……分かった。行こ














































ガチャ……















キィィ……
















錆びたチョウツガイの音が響く。




















初兎
ッッ……ふぅ。














トタタタタ……タタタタタ……












屋上の真ん中に立って、






クルっと振り返りif先生に向かって言う。






















初兎
単刀直入に言います。














さっき腹を括ったはずなのに、







やっぱりいむくんを思うと、真実を聞くのが怖い。













if
……











初兎
一昨日の夜……隣町で誰と歩いていましたか?












if
……ピクっ




































if先生の動きが一瞬だけ止まる。









その次の瞬間、『何でお前が知っとる?』と言った顔でこっちを見てきた。


















if
……何で、教えなあかんのん。

















初兎
ッッ……!!!!、やっぱり彼女さんか……何かですか?




















『ふーーー』っとため息を着いて、





頭をかきながら言われる。
















if
……大切な人…やな。










先生は真顔で……いやちょっと目付きが悪い顔で









こっちを睨む。












if
……見とったん?


















…………嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ












初兎
……はぃ













あまりの動揺にうつむいてしまう。











彼女……じゃない??いや、否定はしとらんし……





























冷や汗が屋上の床にボタボタと垂れる。











初兎
誰……っ。ですか、


















ギュ……











拳に力が入る。


















うつむいたまま、怒り調子で…聞く。














if
それに答える前に、有栖はなんでこの情報を知りたいん?









初兎
……親友の為…です。
















重たい顔を上げて、






自分でも分かるくらい鋭く睨む。



















if
……稲荷、か?











初兎
見たんですか…ッッ!?














ガバッ……








先生睨む大きく近づく。








if
落ち着け。俺は別にお前らのことは見てない。









初兎
ッ……えぇ、そうです。稲荷ほとけのことです。













ごめん。いむくん、










必要ない情報は喋らんつもりやから。

































初兎
一昨日、稲荷ほとけと一緒に、その現場を見ました。











すると先生は額に手を当てて







『あちゃー』と言う感じでこっちを見る。














初兎
……ッ、僕は。彼のために、…聞かないとダメなんです。












初兎
教えてください。その人は誰なんですか???



























お互いに真剣な顔が瞳に映っていた。







































また音の無い春風が吹いて、if先生はゆっくりと口を開けた。



























if
……はぁ













if
……負けた。、あの人は











































if
俺の母親やで?

































目の白目の割合が99.9%になるくらい見開いて、

































全身を縛っていた鎖から解き離れたような気がした。












































ヘタァ……























全身の力が抜けて、その場に座り込んでしまった。
























初兎
……ッ、はっ、…ははは……ぉ…ッ、。や
















魂が抜けたような声で呟く。

















if
恥ずいねんけどー。俺、言っとくけどマザコンじゃねーからな???


















初兎
……カハッ。知ってますよ。そんくらい……ハハハハ…w
















バタンッ……










後ろに思いっきり大の字になる。

























if
あーりーすーー…そろそろ帰るぞー。












初兎
……ホントですか?
















さっきまで見てた雲とはまったくの大違い。










輝いて見えた。











if
今はさすがに嘘はつかんで。笑

if
……はぁ。笑、で、これを稲荷に教えるん??




































スクッ……






















if
うぉ














初兎
……ごめんなさいなんですが、
















この話、この真実は、




















初兎
先生から、……直接、いむくんに言ってあげてください。












if
は?俺が?















……いむくんは、


















初兎
じゃないと信じない。













そーゆー子。
















if
……はぁ、りょーかい。なんか知らんけどそれでええんな?













初兎
ッ……!!!、ありがとうございます…!


















if
じゃ、ついでに面談もしてまぉーかな。















え?……あ?あ、あぁ……www








初兎
……いーじゃないっすか。

















if
なんか知らんけど、アイツ。面談に俺指名してんのよ。











if先生がフッと笑う。













うーーーん……脈アリ反応まではまだ遠いかぁ。















初兎
……そーなんすかー(棒














if
悪い気ーはせんけど。笑






























ガチャ。




















良かった。いむくん。














明日……













学校に来たら、絶対、絶対に幸せになれるから。



















































家に帰って、昨日いむくんに送ったLINEを見る。


















<いむくん💎🩵

























⋆┈┈┈┈┈┈┈昨日┈┈┈┈┈┈┈┈⋆














初兎(LINE)
昨日はホンマにごめん。

初兎(LINE)
流石に言いすぎたって思うし、

初兎(LINE)
諦めるか諦めんかなんていむくん自身が決めることやもんな。

初兎(LINE)
僕は明日学校、行くけど、会えたら直接謝りたい。

初兎(LINE)
許してくれんのも、分かるけど、今日はもう遅いから明日、

初兎(LINE)
待っとるな。


















既読……










初兎
付いとるっ……いむくん……!













昨日はまったく付かなかったLINEにも既読が付いとった。

















初兎
今なら……




















<いむくん💎🩵










⋆┈┈┈┈┈┈┈今日┈┈┈┈┈┈┈┈⋆















初兎(LINE)
いむくん。今日、学校来れへんかったの、100%僕のせいやと思うけど、

初兎(LINE)
これだけは言わせて欲しい。

初兎(LINE)
あのif先生と一緒に歩いてた人、彼女じゃなかったで。

初兎(LINE)
ただ、大切な人だった。



















ピコンっ……












次の文を考えている間に!













初兎
既読ッッ……!!!いむくん…ッッ!











タタタタ、タタタタ、……







慌てて文字を打つ。







初兎(LINE)
だから、明日僕は学校を休むから、

初兎(LINE)
いむくんから直接、if先生に話を聞きに行って欲しい。

初兎(LINE)
『有栖からの話』って言えば、分かってくれる。

















タ、……タタタ、タ、……










送るか迷う。













……えいやぁ!もうどうにでもなれ!!











初兎(LINE)
ホントなら……直接会って仲直りしたいけど、




初兎(LINE)
いむくんが許してくれるまで、ずっと待っとるね。



























ポタッ……
























スマホの画面に雫が1滴垂れる。


























スパンっ……
















初兎(LINE)
図々しいけど、まだ僕は、いむくんと親友でいたい。




















プチッ………________











いむくんからの来るかも分からない返信が怖くて、





そう送った後にLINEの画面を閉じた。











初兎
馬鹿馬鹿しい……笑





















目には、溢れそうな涙が、。


込められていたとか……。
























稲荷家にて。




























こっちは、1滴じゃ収まらなかったみたい。、笑















いむくんのスマホの画面には







文字が滲んで読めなくなるくらい、








大量に溢れてたんだって。


















-hotoke-
しょ……ぉ、、ちゃぁ、…グスンッ






































決めた。明日、、












初兎
いむくんの家に行って
-hotoke-
初兎ちゃんの家に行って
初兎
ちゃんと、直接会って
-hotoke-
謝ろう。





















<いむくん💎🩵






















初兎(LINE)
図々しいけど、まだ僕は、いむくんと親友でいたい。










ピコン……












-hotoke-(LINE)
僕も。


































のーーーん
ほわぁぁ……
のーーーん
頑張ったーーわれ。




のーーーん
いむしょーはずっと仲良しで居て欲しいからね。
のーーーん
頑張ったよ。主。





のーーーん
はーとちょーだい

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