第16話

春惜しむ
58
2021/02/28 06:00 更新
 姉ちゃんの部屋は、
 あの頃のままだ。


 父さんや母さんがそうした。


 クローゼットを開け、
 いくつか積み重なった段ボールを優しく開ける。


 取り出した物は元の位置に戻すようにした。

 あの頃が逃げないように……。
 次が最後の箱だ。

_ 堤 天子@つつみ そらこ_
堤 天子つつみ そらこ
何か、書いてある
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屋上で開けること♡
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_ 紫川 青葉@しがわ あおば_
紫川 青葉しがわ あおば
なんで屋上?
_ 堤 天子@つつみ そらこ_
堤 天子つつみ そらこ
よく屋上で絵描いてたから?
*** 

 私たちは、その箱を開けずに
 屋上に出た。

 母さんが洗濯物を取り込んでいて
 青葉と軽い談笑をした。


     やっと、動き出したんだ──。
_ 紫川 青葉@しがわ あおば_
紫川 青葉しがわ あおば
開けるか……
 私は、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 この箱で、合ってるんだよね。

 やたらと軽いその段ボールに
 不自然に貼られたテープを剥がす。
_ 堤 天子@つつみ そらこ_
堤 天子つつみ そらこ
カッパだ──
 中には、綺麗に折り畳まれた
 「みどりのカッパ」。

 そっと、取り出すと
 真っ白な羽根が1枚舞った。

_ 紫川 青葉@しがわ あおば_
紫川 青葉しがわ あおば
羽……?
_ 堤 天子@つつみ そらこ_
堤 天子つつみ そらこ
青葉、これ!?
 小さなカッパと一緒に出てきたのは──

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