"失って気付く、本当の愛"
この言葉がやけに胸に刺さった。
まさに俺のことだと。
あなたを探し求め、早々に10分が経とうとしている。
まだ彼女は見つからない。
最初からこの手段を選べば良かった話だが、少し躊躇いがあった。
自分から連絡を入れることなんて、あまりなかった為、恥じらいと気まずさがあって出来なかった。
俺はスマホを握りしめ、LINEを開いた。
一方的に別れを告げられ、連絡先も消されていると思っていたため、一瞬でも安心することが出来た。
あなた 🔎 📞 三
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連絡したはいいが、返してくれるかが微妙なところ。
そんな不安を抱いている俺の視界に、見覚えのある姿が映った。
反射的に彼女の名前が口に出た。
愛情を充分に注げなかった人。
好きなのに、好きだと言えなかった人。
知らぬ間に傷つけてしまった人。
俺は彼女のいる公園に向かって、我武者羅に走った。
あなたの元へたどり着いた俺は、彼女に抱きついた。
そして、力いっぱい抱きしめた。
今なら言える。
俺の本当の素直な気持ちを届けたい。
ありのままの、飾らない俺で伝えられる。
だって、好きだから______












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。