第5話

愛せた
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2021/02/28 11:00 更新
志麻
マジで出ていったんか…?
泣き続けて、はや1時間。
愛人のことになると、こんなにも時間は早く進んでしまうのか、としみじみ思ったのも束の間。

勝手に、いつか帰ってくるだろう、と思ってた愛しの人が帰ってこないことに気付いた。
志麻
て、がみ…
ふと手紙に目を向ける。
これは紛れもなく、あなたの字。
スタイリッシュな綺麗な細字、俺には若干走り書きしたようにも見えた。
志麻
ホンマに…センラの言う通りやった…
センラに言われた言葉が、蘇ってきた。

"はよ素直にならんかったら、あなたちゃんの方から捨てられんで? "
志麻
あーもうやだやだやだ…
本当に起こってしまった限り、もうどうしようもない。
そんなネガティヴな考えが頭に浮かぶ。

ありのままの自分を、彼女にまで隠して強がって。
デレるのが元々苦手だったから、塩を演じて。
こんな性格になってしまったから、あなたも離れて行ってしまったんだ…と痛感する。
このままあなたが、あんだけ俺の事を好きでいてくれたあなたが、離れるのを黙って見るのも出来なくて。
俺は、スマホと財布を持って玄関に向かった。










彼女を探すために______

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