第69話

お迎え松村くん6
1,670
2024/05/06 03:00


T side





その日から


「お疲れ様です。
うちの京本がお世話になってます」


あの陰キャな北斗が
ドラマ現場まで迎えに来るようになった。


うちの京本って言っても
迎えに行ってもメンバーだから
怪しまれないよね、特権だよねって
君は勝ち誇った様な顔で言ってたけど


現場のみんなは絶対おかしいって思ってるよ?


特に
内藤くんは。


「はじめまして。松村北斗です」


挨拶してる時の目が怖いんだってば。


「これ、京本がいつも食べてる
京本の大好物なんだけど
良かったらどうぞ」


なんか……
めっちゃマウントとってるんだってば。













数日の内藤くんとの撮影



「大我くん」

「ん?」

「松村くんと凄く仲良しなんだね」

「あ、まぁね……」

「どんな関係……?」

「え……ただのメンバーだけど……」

「そっか……」

「どうかした……?」

「松村くんの作品とか観てるからファンでもあったんだけど俺は嫌われてるっぽい」

「え、そ……そんな事ないでしょ」

「笑顔で話してくれるけど目の奥笑ってないし」

「そうゆう顔なんだよ」














「京本に手出したら殺すよって言われた
しかも、真顔で」


なんだろうこの気持ち。


やっぱり凄く嬉しくて


「ごめんね……あいつおかしいから
気にしないで。変わった奴なんだ
内藤くんと仲良くしたくてジョーク言ったんだよ」


そう言いながら顔筋が緩んで仕方なかった。


ドラマを観てたと嘘をついてた北斗だったけど
一気観したらしく


「この京本可愛い…………この顔やって!」


俺と一緒の時も平気で観るようになる。


「ねぇ、北斗……観るのやめない?
しかも、これ観たやつなんでしょ?」

「オイシブしてんだよ」


そんで決まって


あんなのキスに入らないよなって
本気のキス教えてやるって


少し痛くて強引なキスを


「俺しか見ちゃダメだよ?」













「北斗っ……でちゃ…………ぅ、っ」


キスだけで達するまで


「キスだけでイかせられるの俺だけだもんね」


達してからも


「北斗っ……も……触って……」


永遠に繰り返された。


「ダメだよ。キスシーンした罰なんだから
今度からドラマのオファー受けたら返事する前に俺に相談するんだよ?」

「ほ……くとっ……」

「返事は?」

「は……いっ……」


もう耳を甘噛みされただけでも達するように
なってしまった身体に


「きゅんは俺が教えてあげる」


たくさんの、きゅんを詰め込まれた。





end




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