一世side
朝から教室が騒がしい。まぁ、いつものことなんだろうけど。
先生の一言で場が静かになった。
また教室が騒がしくなった。
転校生か。
そういえば、このクラスになってから友達とか作ったことなかったな。
なんとなく孤立したって感じ?
先輩とかは仲良くしてくれるけど。
女子の方からは「イケメーン」とか聞こえてくる。所詮顔かよ
先生が指を差したのは俺の隣の席だった。
まぁ、隣空いてたから、そうだろうなって思ったけど。
なんかちょっとぎこちないな
タメ口はきついかも
お昼、いつものように屋上で一人弁当を食べようとしたときに声をかけられた。
色白な顔
とても長い足
まるで人間じゃないみたい
やば…会話続かない
唐突な質問...
まさか「吸血鬼が血を吸ってるところ見たことがあります」なんて言えないよ
龍我くん…
不思議な子だな…
詳しいことを言わずに教室から出ていった…
ってかあの人たち、先輩だったの?だとしたらなおさら気まずかったかも…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!