第13話

『 夜明け 』
59
2025/12/27 12:22 更新
あなたの下の名前は震える手で、いつものノートを開いた

けれど、そこにはもう、パフォーマンスの分析も

愛おしい彼への言葉も綴られていない











(なまえ)
あなた
『今日で、あなたの担当を降ります』
文字が、涙で滲む





(なまえ)
あなた
『あなたは、みんなの太陽で、夜の王様でいなきゃいけない』
(なまえ)
あなた
『私の存在が、あなたの邪魔になるのは耐えられないんです』


読み終えた零の顔から、血の気が引く





朔間 零
朔間 零
待て。そんな理屈、我輩が認めると思っておるのか⋯?


零が低い声で威圧するように迫る

けれどあなたの下の名前は、首を横に振り

無理やりノートを閉じた

彼女はそのまま、零に背を向けて走り出した








朔間 零
朔間 零
あなたの下の名前!止まれと言うておる⋯⋯っ!



(なまえ)
あなた
(ごめんなさい、零さん。
 あなたを愛してしまったから、私はあなたの側にはいられない)































触れたら消えてしまいそうな夜は


















残酷な朝を迎えようとしていた

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