あなたside
今日は1日ぼーっとしてた
ふうは部活で、お父さんとお母さんは仕事だから
夜までずっと1人
電気もついてない暗くて静かな部屋のなかで
私は泣いていた
『グスッグスッ』
風雅「姉ちゃんどうしたの?」
ふと後ろからふうの声が聞こえて
急いで涙を拭った
拓也「風雅の姉さん大丈夫ですか?」
『ううん...!なんでもないよ!!』
ふうの前では強いお姉ちゃんでいたい
嘘ついてごめんね、ふう、拓也くん
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風雅side
俺たちは姉弟
それは紛れもない事実だと思っていた
きっかけは小学6年生の時の修学旅行のパスポート
俺の小学校は海外に行くからパスポートが必要になって
父さんと母さんに相談した
その時、俺は ”養子” だと聞かされた
姉ちゃんとは血が繋がっていない...
確かに俺は昔から姉ちゃんに何か特別な感情を抱いていた
その日まで、この気持ちがなんなのかよく分からなかった
でもその日、俺はこの気持ちが正真正銘の
”恋” だと気づいた
俺が養子だと聞かされた日、姉ちゃんは友達の家に行っていた
だからこの事実を知らない...
これからも言うつもりは無い...
この関係が崩れてしまうのが怖いから...
正直俺はまだ、姉ちゃんの事を諦めきれてない
だけどさっき悟ったんだ
俺はこれからも弟として姉ちゃんを支えていかなければならない...と
あなた...大好きだったよ
姉ちゃん、これからもよろしくね
さようなら...俺の初恋...












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!