物心つくころから、父はいなかった
母にはよく
「 お父さんは天国っていう所に住んでいるのよ」
と、幼い私に教えてくれたけど
父がほんとはどういう状況なのか4歳ながらに
分かっていた
今思えば、あの時の母は父が"いない"ことを
自分に言い聞かせてたんだと思う
だから娘の私が母さんを少しでも
楽にしてあげようと決意したんだ
そう誓った次の日から私は私を偽った
勉強も運動も全て1位をとるように
努力したし、恋愛や美容を我慢して勉学に励んだ
そうやって少しでも母に負担をかけたくなかった
友達も作ろうとしなかったし
私の人生に必要なかった
1人でいい
そんな日々が3年続き、
高校生になった時に人生が変わった
そのきっかけが風花だった
風花は私と違って明るく前向きな性格で
友達も多い、そんな人だった
その言葉でどれだけ救われたのだろう
風花のおかげで今の私がいる
だから、
早く現実世界に帰って
親孝行して、風花に会いたい
なのに、
目が覚めたらいつの間に柱に
スカウトされたのであった
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!