第2話

② 世界の欠片
37
2026/01/27 06:29 更新
もっけ
もっけ
これは なんだ
もっけ
もっけ
こけしか?
もっけ
もっけ
つかうのか?
花子くん
花子くん
あ!それは!


 これは俺の道具。

 前にぶん投げられて、あと少しで学園の外に出そうになっ

 て、慌てて白杖代に取りに行かせた思い出の一品である。





何より…
花子くん
花子くん
ちょっとエロい
もっけ
もっけ
くだらん
もっけ
もっけ
かいさん
花子くん
花子くん
ひどくない!!?
 何故かエロいの一言でもっけたちが帰って行ってしまっ

 た。



 いいモノなのに…




 そこで、はたと気づく。

 『ぶん投げられた』のは、誰にだったか。
 『前のように』とはいつの話なのか。

 何気なく語っていたけど、よく考えるとおかしい。




 だって、俺には七不思議七番としてここに就任してから一度も、今考えていたような懐かしくて楽しい時間はなかった。

 もうどこにも行かない、その為に、自分から蚊帳の外に出てきた俺には…


 だったら誰に?
 
 つかさとはもう半世紀近く会ってない。
 五番とそんな会話をしたことはない、
 二番はそんなノリじゃない、
 それ以外の七不思議はかまってこない。

 だったら、俺は誰と……







 不意に手が何かに触れた。
 袋……人魚のウロコ?
 でもこれは使いきったような気、が…
花子くん
花子くん
………人魚…
 ひとつ思い出すと、つられてどんどん思い出す。 

 そうだ、彼女が尋ねてきたのは確か△月の□日…昨日だった。
花子くん
花子くん
ヤシロ……
そうだ、学園の時が止まって、一番につかまって、つかさに…
つかさは司じゃなくて……
一番が過去を変えて……
それで……元の世界に帰って来て…
あれ?
昨日来るはずだった、彼女は?
花子くん
花子くん
ヤシロ、は…?

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