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第4話

👻💡:生霊の便り
307
2025/04/09 14:48 更新
・ひかる君病弱IF
・霊也先輩×ひかる君
多々 光side
俺は病室のベッドに横たわりながら窓の外を見る

綺麗に咲いた桜がひらひらとそこら中を舞っていた

昔から体が弱かった

幼少期、ヤンチャだった自分からしてみればそれはどうにも歯痒くて

外を駆け回っては熱を出して両親や姉ちゃんを心配させていた

閑話休題

最近は熱を出すことも少なく高校に通えそうだったのだが

入学式前日、再発してしまいスタートダッシュは失敗に終わった
ひかる
またぼっちかよ
入学式、ましてや登校初日も行けないということはもうほぼぼっちと同義だろう

俺が登校した頃にはきっと仲の良いグループが結成されて入る隙などないのだから
コンコンッ
考え事をしていると病室のドアが叩かれる

誰だろうか、他の患者さんのお見舞いだろうか

ドアをスライドさせて入ってきたのはやけに身長の高い鬼太郎ヘアーの男だった

制服からして俺が通う予定のパラの丸高校の生徒だろう
霊也
えっと、君が多々光?
ひかる
え、あ、はい…
その人は俺の近くに寄ってくるとそんな質問をしてきた

初対面なのに何故か名前を知られている

普通なら不審者を疑うだろうが何故か警戒心は湧いてこない

逆にどこか安心している自分がいた
霊也
そっか、俺は柳 霊也。よろしく
ひかる
よろしくお願いします…?
霊也
多々は確か新入生だったよな?俺は先輩だから困ったときは頼って良いからな
ひかる
ありがとうございます…
霊也
良かったら新聞部に来ないか?部員不足なんだ
ひかる
はい
なんでここに来たのとか、なんで俺の名前を知ってたのとか

色々聞きたい事はあったが柳先輩が俺の頭を撫でて笑っているものだからまあ、いいかと思う
柳 霊也side
多々を見つけたのは偶然だった

なんとなく気配がして写真を撮ってみると

そこには霊がいた。それはただの霊じゃなくて所謂、生霊というもので

どうしてここにいるのだろうと思い話しかけようとして写真をよく見ると

その生霊は泣いていた

事情を聞いてみるとせっかく学校に通えると思ったのに熱で倒れて入院したこと

入学式にも登校初日にもこれず友達が出来ないと思っていること

そしてそれがどうしようもなく寂しいことを教えてくれた

その間もずっと泣きじゃくるものだから放っておけなくなって結局、多々の病室に案内してもらった

病室の多々に話しかけると驚いた顔をした後、どこか安心したような顔をする

その様子がどこか可愛らしかった

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