夜、あなたの赤ちゃんの名前(女の子)ちゃんを寝かせてリビングに戻れば元貴くんの姿はなかった
聞いても首を傾げるミロ
財布やスマホは置いてあるから外に出ていったわけでも無さそう
ちらりと見やったベランダに元貴くんはいた
高層階から見える夜景と空の闇に包まれながら、外の空気を吸っているのだろうか
窓を少し開けて元貴くんに近付くも気付かない様子
それがなんだか寂しくて後ろからぎゅっと抱きついた
優しく語りかけてくれる元貴くん
元貴くんは私が回した手をぎゅっと握ってくれる
こういう所が大好きだ
私は元貴くんの背中に顔を埋めたまま問いかける
2024年の1月、突如として突発性難聴を患った彼に事務所が壮絶としていたのは今でも記憶に新しい、
邪魔だったかもしれないと彼から離れれば、こちらを振り返ってくる
その顔はどこか泣きそうだった
真正面から抱きしめてくる元貴くんに今度は私がびっくりする番
元貴くんは薬の影響で時々気分が下がってしまうことがある。
今日はそんな夜なのだろう
頭上から鼻をすする音が聞こえてくる
そんなわけないじゃん
返事の代わりに手に力を込めて彼の服を握った
彼との夜は終わってない。
まだまだ沢山彼を知らなすぎるから全部わかるまで聞かせて欲しい













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!