第4話

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2026/04/26 11:00 更新















あなた
あんの28歳児⋯⋯⋯!
あなた
出発直前に任務押し付けてきやがって⋯⋯!







   そう愚痴る私が今居るのは、

   椚ヶ丘中学校E組のある旧校舎への道のり



   つまり、山道




   そして今、私は復学初日から

   現在進行形で絶賛遅刻中である





   普段は高専の寮に住んでいるけれど、

   流石に毎朝高専から通うのは遠いし

   時間も掛かる為、ご丁寧に五条が

   付近に家を手配してくれた




   ────とこまでは良かったんだけど



   家を出る直前に五条が押し掛けて来た








五条 悟
ちょ、あなたの下の名前が高専から居なくなるの寂しいからやっぱ戻って来て!









   ────とのこと



   せっかく手配してもらった

   一人暮らしの家(無駄に豪華)が

   あるんだから、任務が終わるまで

   高専の寮に戻って寝泊まりするつもりは

   微塵も無い




   それに関しては何を言われようと

   意見を曲げる気なんて無かったし、

   さっさと帰って欲しかったんだけど⋯⋯⋯




   五条を追い出して出発しようとした瞬間、

   特級任務をいくつも押し付けられた



   マジかよコイツ、ふざけんな

   とは思ったけどさ



   大方、昼過ぎまで私に他の任務をやらせて

   「もう今日は登校しなくてもいっか」方向に

   誘導する算段だろうな



   それを連日繰り返して私を登校させないように

   するつもりなのが見え見え






   ────でも私を舐めないでほしい




   一日10件以上の一級・特級任務にプラスで

   五条に押し付けられた分の任務も毎日

   こなしている私の仕事速度を舐めてもらっちゃ

   困るなぁ






あなた
(なんともう私は五条に押し付けられた分の任務を既に終えて来たのだ!)
あなた
(私凄くない?)
あなた
(結構頑張ったんだけど)







   そして、今は遅刻しながら呑気に山道を

   登っている最中



   でも今の時間は驚きの昼前




   復学初日から遅刻なんて

   大分イメージ悪くなりそうだけど、

   まぁこれは五条の所為だししょうがない






あなた
てか旧校舎までの道のりってこんな長かったっけなぁ⋯⋯⋯







   もう二年くらい来てなかったから

   感覚バグっちゃうのは当然か




   てか山道ウザいな


   虫が多い


   視界にチラチラ映り込んでくると

   真っ二つに斬ってやりたくなってくる



   まぁ、別に虫が無理ってわけじゃ

   ないんだけどね⋯⋯⋯






あなた
そう言えばE組には赤羽業が居たっけ







   ────赤羽業、

   私が一年生の時に告白してきた男子



   それまでアイツとは何も関わりはなかったし

   話したことも数回しかない



   最初はE組に落ちた私を気遣って

   話しかけてくれてんのかなと思ってたけど

   出会って三回目ぐらいで

   いきなり告白された




   ほんと、私のどこが好きになったんだか






あなた
(勿論、断ったけど)







   だって、呪術師と言う仕事をやっている以上

   私はいつでも死の危険と隣り合わせだから





   別に彼のことは嫌いじゃない




   けど、だからと言って

   安易に付き合うことも出来ない




   賢い彼のことだ


   付き合ったのなら、

   私が呪術師をやっていることなんて

   隠し通せそうもない



   そもそも呪術師の存在自体が国家機密だし

   他人に口外したら上層部のおじいちゃんから

   色んなことを言われる



   それに、付き合ってから

   ちゃんと生きていられる自信も、

   私を狙って来た呪詛師の巻き添えから

   彼を守り切れる自信も無いしね




   それなら、無責任に付き合うよりも

   断った方が良い



   最悪、彼も巻き込むことに

   なってしまうだろうから







   ────告白NGは

   すんなり受け入れてもらえた



   多分、私にも何か事情があることを

   察してくれたんだと思う



   でも、その後「名前呼びだけで良いから」と

   思いっきりゴネられ、

   私は「カルマ」または「カルマくん」、

   彼は「あなたの下の名前」または「あなたの下の名前ちゃん」と

   呼び合うことになった



   彼───カルマの希望は互いの呼び捨て

   だったらしいけど、

   それだと傍から見たら親密に見えてしまう



   私とカルマが親密な関係にあると

   勘違いされれば、呪詛師はカルマを人質に

   取る可能性が生まれてくる



   だから、人前ではちゃん付けくん付けで

   呼び合うことで合意した




   にしても、私に告白して来た時は

   まだ全然成績優秀者だったのに

   いつの間にE組なんかに落ちたんだか






あなた
─────やっと着いた







   視線の先には旧校舎



   相変わらずボロい────けど、

   その中から溢れ出てくる活気は

   ここが一番



   本校舎の奴らって勉強に

   取り憑かれてるからね



   成績上位を取る為の蹴落とし合いが凄いし

   それの所為で呪霊の数もエグかった



   私の仕事が増えないように、

   ここに来る前に大体は祓っておいたけどさ




   前のE組はこんなんじゃなかった


   劣等生を演じてずっと無言でも

   なんら違和感を抱かれないくらい

   暗い空気だったのに



   余程その担任が凄いんだろうな






あなた
登校したらまずは職員室、っと⋯⋯⋯







   時折話し声が漏れてくる教室には

   直接は行かず、先に職員室へ向かう



   そこで防衛省の烏間さんとやらから

   形式上の超生物の説明を受けるらしい



   私は任務の都合で超生物のことを

   ある程度は知っているけれど、

   各省庁の大臣と政府の幹部クラスしか

   呪術師の存在を知らないから、

   大臣でも幹部でもない烏間さんは

   私の存在を知らない



   だから、烏間さんからも説明を受けておく



   流石に

  「事情は知ってるんで説明要らないです」とか

   言っちゃうと怪しまれるからね





あなた
(盛大に遅刻したけど、まぁ良いか)







   ボロい職員室の扉の前に立つ



   中には一人の人の気配





   軽く息を吐き、

   特級呪術師 神凪あなたの下の名前から

   学校1の劣等生 神凪あなたの下の名前へと

   即座に思考を切り替えて

   目の前にある扉をノックした
















      新作ランキング(青春・学園)75位

        ありがとうございます!














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