第106話

# 106
2,633
2020/05/13 08:00
磯村勇斗
磯村勇斗
ごめん、無理
生徒
え?なんで?笑
彼女もいないし、予定もないんでしょ?笑
生徒
だったら私たちと遊んだって誰も何も言わなくない?笑



その声を聞いて、
あなた

うわ...あの人モテるんだね...

清原果耶
清原果耶
意外と...ね
私たちは関わりたくなくて


すぐに靴箱を出ようと階段の方に歩き出した


すると


靴箱をちょうど出たあたりで


向こうと隣に並んだ






磯村勇斗
磯村勇斗
...あ、こいつと今日予定あるから
あなた

...え?

清原果耶
清原果耶
...え
生徒
...は!?
私の頭の上に


磯村先輩の手が乗っていた


いや、え!?


なに、どういうこと...!?


私と予定がある?そんなのないけど...!?
私が驚きすぎて何も言えないでいると
磯村勇斗
磯村勇斗
だから無理なんだわ
...行こうぜ
磯村先輩は


私の腕を掴んで


階段に向かった


私はついて行くことしか出来なくて


黙ったままついて行った









































そのまま適当な空き教室に入る


果耶は...置いてきちゃったかも、どうしよう、


っていうか...
あなた

磯村先輩

磯村勇斗
磯村勇斗
...ん?
あなた

どういうつもりなんですか、私と予定があるなんて嘘ついて

磯村勇斗
磯村勇斗
あー...ごめん、
あなた

先輩の問題に私を巻き込まないでください

そう言って出ていこうとすると
磯村勇斗
磯村勇斗
ねえ、今日付き合ってよ
あなた

...え?

磯村先輩が話しかけてきた
磯村勇斗
磯村勇斗
今日...なんか予定でもあんの?
あなた

...ないですけど

磯村勇斗
磯村勇斗
じゃあいいじゃん
放課後迎えに行くから
あなた

.......

そう言い残して


先輩は出ていってしまった















































昼休みになった


私と果耶は屋上に向かう


まっけんとは...顔を合わせたくないって思ってたけど


やっぱり、ちゃんと向き合わなきゃダメだって


思い直した


果耶が...私のことを考えて言ってくれたみたいに


逃げてちゃダメだ










中川大志
中川大志
...あ、果耶ちゃん!
清原果耶
清原果耶
あ...大志くん
中川大志
中川大志
今日...放課後暇かな?もしよかったら...
清原果耶
清原果耶
え?あ...ごめん、テニス...あるから
中川大志
中川大志
あ、そっか、そうだよね...ごめん
清原果耶
清原果耶
ううん!また...誘ってね

大志くんに話しかけられた果耶は


すぐに私のところに戻ってきた


あなた

どうしたの?果耶?

清原果耶
清原果耶
...なんか、申し訳なくなって
あなた

申し訳ない?

清原果耶
清原果耶
...うん、私は...どうしたって、健太郎先輩のことが好きなんだよね
あなた

...そっか

清原果耶
清原果耶
なのに...大志くんは...
そう言って泣き出した果耶の背中をさする


果耶も...辛いことかかえてるんだ


健太郎くんが言ってた...


辛いのは私だけじゃないって...


もっと周りのことも見てあげなきゃ、






























平野紫耀
平野紫耀
あなた
すると紫耀が話しかけに隣に座ってきた
あなた

なに?

平野紫耀
平野紫耀
あなたは...上手くいってるのか?...まっけんと
あなた

あぁ...うん...

平野紫耀
平野紫耀
なんだよ、なんか...歯切れ悪いっていうか、
あなた

ちゃんと上手くいってるわけじゃない、んだ

平野紫耀
平野紫耀
どういうこと?
あなた

そのままの意味で...私たち、別に付き合ってるわけじゃないの

平野紫耀
平野紫耀
え?
あなた

私に...気持ち、伝えてくれたのは本当
でもそれからは...なんか、ちゃんと話せてないし

平野紫耀
平野紫耀
.......
あなた

私は昨日まで顔を合わせたくないなって思ってたし

平野紫耀
平野紫耀
え!?なんで!?
あなた

紫耀のこともあったし...
まっけんだって、酷いこと言ったわけでしょ?なんか...さ...

平野紫耀
平野紫耀
...そっか
あなた

でも、逃げてちゃダメだって思ったんだけど...

まっけんの方を見る


工藤先輩たちと楽しそうに話している
あなた

...やっぱ、無理かも

そう言葉にすると


涙が1粒私の頬を伝った
平野紫耀
平野紫耀
.......
私、ずっと誰かに言いたかったんだ


本当は...好きでいるのが辛いんだってこと


分かりやすく嫉妬したり悲しくなったりするわけじゃない


まっけんのことを好きでいると...


不安になったり嫌になったりする


それなら...好きでいない方が


まっけんの隣にいても楽しいんじゃないかって...









平野紫耀
平野紫耀
何言ってんだよ
あなた

...え?

平野紫耀
平野紫耀
俺は、まっけんだったから諦めようって思ったんだよ
あなた

.......

平野紫耀
平野紫耀
もし...あなたがまっけんのこと好きじゃなくなるって言ったら...俺は...素直にあなたのこと奪いに行けない
そう言い残して紫耀は行ってしまった

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