ある日私は1人になりたくて屋上に向かった
学校は息苦しい
けど屋上も案外人が居た
この人私を覚えてないのかな?
同じクラスなんだけどな
やっぱ『私』のことを覚えてる人は少ないのかな
やっぱりだ
やっぱりこの人たちは、いや、他の人達全員
私のことをレイラーじゃなくて才能があるすごい人、もしくは零羅 彩の娘としか見ていない
今すぐ此処を離れたい
此処にいたら
自分のことが嫌になってしまう
否定してしまう、自分の存在を
嘘を付く必要はないと思った
さっさと去ってしまおう
こんなところにいてもなんの意味もない
私は走ってにその場を離れた
走っていた
一刻も早く、あの場所から離れるために
だから、あのミスをしてしまった
いや、ミスではないかもしれない
私はいつものことを考えながら走っていた
次の瞬間目の前には人が居た
止まることもできず、突っ込む形でその人にぶつかる
嗚呼、いつものことか
どうせ家族関係とか才能関係のこと
そう思ってた
けど、違った
それは家族や才能など全く関係ない
『私』自身のことを見て言ってくれていた
それが単純に嬉しかったしなにより
目の前の人のことを見てると、胸が苦しくなった
こんな感情は初めてだった












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。