第17話

ひとりのサイエンティストとの初対面 Ⅲ
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2026/06/01 07:00 更新




スイカSide



お"えっ、う"ッはあっ、あ"あ"ッッ


  だれのこえ?
  くるしんでる?
  ねむいなあ……
  
あなた
はっ、はぁ"あ、すい、か…ちゃ?
スイカ
…ん、?
スイカ
あなたの下の名前…?


スイカ
ッあなたの下の名前?!
スイカ
どうしたんだよ?大丈夫なんだよ?!
あなた
っ、は、ちか、づかないほぉが
  顔が青いあなたの下の名前を見て一気に目が覚める。
  大丈夫?
  しんじゃう?
  どうすれば
  どうすれば
  どうすれば

あなた
う"っ、すぃか、ちゃ
スイカ
あなたの下の名前、スイカ、えと
あなた
だぁい、じょおぶ、
あなた
ほ"ら、おちついてッ ゴホッおえ"っ
スイカ
あなたの下の名前!!
スイカ
ッ、いま、
スイカ
誰かよんでくるんだよーっっ!



あなたの下の名前Side
あなた
(行っちゃった)
あなた
ッ、おえッ
  さっきから嗚咽するだけでなにも出てこない
  苦しいなあ………
  胃が煮えているような感覚がする。
  普通、怒り狂う時に使う表現なのだろうが本当にそんな感覚がする。
  気管支が狭まる感覚。
  
あなた
ヒュッ
  
あなた
かッはッッ
  息ができない。
  たすけて
  たすけて
  …いや、冷静になれ
  パニックになって過呼吸なんて洒落にならない。
  大丈夫。
  スイカちゃんが誰か呼んできてくれるんだから。

  こうなり始めたのは数分前。
  なんの予兆もなかった。
  どんどん酷くなっていく。
  何があった?
  ただの体調不良なんかじゃない。
  トリップが関係している。


  …そういえば、私が昨日来た時もこのくらいの時間帯だ。
  スイカちゃんは私とお話して疲れたのか、ずっと寝ていた。
  途中、フランソワさんが覗いてきたけど、面識はあったし、起こさずそっとしておくことにした。
  ほっといて帰ることもできず、そのまま居たが…
あなた
(これが原因か…?)
  だとすれば、24時間トリップ先で過ごすとこうなると。
  他に何かあったかと問われれば何もない。
  異世界だし、私の存在する世界が曖昧になっちゃった感じか?

スイカ
こっちなんだよ!
  スイカちゃんの声が聞こえる。
  蹲っているため距離感はわからない。
  意識はずっと朦朧としているが気絶する気配はない。
  焦点が合わない。
羽京
あなたの下の名前!
あなた
ぅ、きょ、くん
羽京
大丈夫か?
羽京
息が荒い、深呼吸して
あなた
ふっ、はッ……
  息を吸おうにも、息を吐こうにも上手くいかない。
羽京
大丈夫。ゆっくりでいいからまずは息を吐いて
  多分背中をさすってくれているんだろう。
  あんまり感覚がないからわかんないなあ
あなた
ヒュッゴホッゲホッ
羽京
落ち着いて、焦らないで
あなた
ぁ、
  息が吸えるようになる。
  だが、まだ吐き気はするし、すぐ気管支も狭まるだろう。
  一旦帰ったほうがいいか。
  いや、コレが帰っても持続された場合私は一人暮らし。
  何も対処できる人間がいない。
  酸欠で頭がまわらない。
  ちがう。
  トリップ先に居すぎたからこうなっているのだ、
  一旦帰ったほうがいい。
  大丈夫だ、
  大丈夫。
  帰ったら治っているはずだ。
  大丈夫。
  大丈夫。
あなた
うきょく、キス……
  涙で視界が滲む。
  一度落ち着いたので声は出せる。
  大丈夫。
羽京
ッ、駄目だ、帰せない。
羽京
君は一人暮らしだ、助けられる人がいない。
あなた
大丈夫ッ
あなた
う"っ、
  今度は全身が痛い。
  頭がガンガンする。
  帰りたい。
あなた
こっちに、居すぎたのかもッ、はあ"ッッ
  帰りたい
あなた
だいじょぶ、だから
  帰りたい。
あなた
ね?
  帰りたい
羽京
ッ、すぐに呼べる人は、いるんだよね?
あなた
もちろん


  躊躇いがちに、キスを落としてくれた。


  
あなた
っは、はぁ、はあ
  周りを見渡せば自分の部屋。
  なんの変哲もない、自分の部屋。
  少し頭を働かせるのに時間はかかるものの、何も異変はない。
あなた
…よかったあ
  すぐによんでも来てくれる人なんて救急車くらいしかいない。
  救急車もそんな早くこないだろーし
  …やっぱ頼れる人ってのはつくっとくべきだね
  一人暮らしは特にさ。






  





あなた
急に体調悪くなっちゃった人。
まえに少し零した気がする設定を拾ってみました。
キスして戻る直前に、不安そうなスイカちゃんの顔が見えてとても申し訳なくなった。
こんな姿を見せてごめんの気持ちと、皆の羽京くんからのキスを見せてしまい申し訳ねえの気持ち。
スイカ
ちいさな科学者さん。
起きたら夢主が苦しんでいてパニック。
でもお役に立てるいいこなので羽京を呼びに行く。
キスした後消えていく姿をみて放心。
「あなたの下の名前は無事なんだよ…?」

因みに、睡眠に当てられるはずだった時間を夢主と話していたので少しお寝坊した。
羽京
スイカの口から「あなたの下の名前」という名前が出てきたためびっくり。来ていたのか!
この人の耳だったら昨夜の時点から聞こえていそうだけれど、頑張って声を抑えて嗚咽や咳をしていたので惜しくも気づかず。

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