三ツ谷隆
「千冬、あいつ優しいでしょ?」
あなた
「……ものすごく、、優しいです」
三ツ谷隆
「千冬はさ目の前で大事な奴を1回失いかけてんだ。そっからあいつめちゃくちゃ変わったよ」
「何かを守るために拳を振るう」
「あいつ、かっけぇだろ?笑」
笑いながら優しい顔で言う三ツ谷さんに私は少し泣きそうになった
千冬くんはやっぱすごい人で
かっこいい人だ
私のヒーロー
でも
もう
あなた
「千冬くんはすごくかっこよくて、本当に優しくしてくれます。私なんかの人間に唯一手を差し伸べてくれてこれからもずっと助けてくれるって」
「柔らかい笑顔で言ってくれる」
「でも、三ツ谷さん」
千冬くんは
私なんかといない方がいい
あなた
「私……千冬くんとはいちゃダメなんです」
三ツ谷隆
「…」
「何があんたにあったかは分かんないけどさ、千冬のこと信じないの?」
あなた
「…………」
「信じ、…信じられないです私…千冬くんのこと信じることできないです」
三ツ谷隆
「それ、本音?」
季節は冬
冷たい雨と空気
水分を多く吸っている制服は私の体を冷たくしていく
視界は涙で濡れてもうよく見えない
私は、三ツ谷さんに傘を押し付け一礼をしてその場から走り去る
『それ、本音?』
ずっと頭の中で三ツ谷さんが言った言葉がぐるぐる回る
違うよ、
違うの
あなた
「そんなわけないじゃん…!!!!!」
?
「あれ、三ツ谷カーディガンどうしたの?」
三ツ谷隆
「あーちょっとな無くした」
?
「へぇー、珍しい」
?
「三ツ谷が無くし物するとかなんかやべぇ事でも起きんじゃね?」
?
「けんちん、あんま怖いこと言うなよ」
龍宮寺堅
「何ビビってんのかマイキー」
佐野万次郎
「は?誰がビビるかよ」
佐野万次郎
「でも三ツ谷が無くし物するって本当にめずらしいじゃん」
「なんかあったの?」
三ツ谷隆
「…まぁお前らに隠し事なんてできねぇよな」
「さっきまで土砂降りの雨降ってただろ?お前らんとこ向かう途中で不良に絡まれてるちいせぇ女の子がいてさ」
「話しかけて家まで送ろうとしたらなんかわけアリぽくて途中で逃げられちゃった」
龍宮寺堅
「助けたのに途中で逃げるって三ツ谷なんかしたのか?」
三ツ谷隆
「いや…あー、何か嫌な質問はしたかも」
佐野万次郎
「ねぇ三ツ谷。俺そいつ気になる」
三ツ谷隆
「…は?」
龍宮寺堅
「おいおいマイキーそんなやつ別にどうでもいいだろ」
佐野万次郎
「だってさ、気になんじゃん」
「優しい三ツ谷に対して逃げる女とかおもしれーじゃん」
三ツ谷隆
「いやどこに面白さ感じてんだよ」
佐野万次郎
「ねぇ三ツ谷明日その子に会いに行こ」
三ツ谷隆
「ば、やめとけって」
「不良でもなんでもねぇただの女だぞ」
「会いに行ったところで向こうからしたら」
佐野万次郎
「いーやだ。とにかく会いに行くから」
龍宮寺堅
「三ツ谷諦めろ。マイキーの頑固さはもうとっくにわかってんだろ」
翌日
長い時間体を冷やしていたからか、朝起きたら体が重たく頭痛が酷かった
何も悪いことしてないし、話したこともない不良たちからいじめられてもう半年以上経っている。やっと終わったと思ったいじめも昨日のでまた復活しただろう
そう思うと学校に行きたくて逃げてしまいたくなった
でも、負けたくもなかった
何とかして体を叩き起して、布団から出て学校へ行く準備をする
パジャマを脱げば、体はとてもじゃないけど綺麗とはいえなくてあざや傷が目立っていた
なんで、こうなったんだろう
そんな疑問を持つのももう時間の無駄ってことを私は知っている。制服に着替え、荒れたお兄ちゃんの部屋を素通りし学校へ向かう
長かった5限を終え、私はささっと教室から出る
千冬くんに話しかけられたくなかった
一階へ降り、下駄箱へ向かうと私が1番会いたくない人に出会った
あなた
「…っ」
不良A
「昨日は良くもやってくれたなぁ?俺の言う事を聞かずにまたくそ東京卍會の奴と逃げてくとはな」
「いい加減自分の立場分かれよ地味女!!!」
不良B
「てめぇは東京卍會に引っ付くビッチなのか?回されてんだろアイツらに」
あなた
「私は東京卍會とはなんの絡みもない!!!!昨日の人はたまたま私を助けてくれただけでそんなんじゃ」
不良A
「誰が約束も守れねぇバカの言うこと信じんだよ!!!!!!!!てめぇが何を言うおうともう無駄だかんな!!!!」
パリンッ!!!!
下駄箱の近くに置いてあった花瓶が落とされ割れる
知らない…東京卍會なんてなんも知らない
不良嫌いな私がそんなの知るわけないのに
不良B
「まぁお前が先ずあのくそ松野と関わったのが運の尽きだな!!!!!!!!」
「なぁ誓えよ」
近づいてくる不良に私は後退りをする
怖い
ただそれだけ
不良B
「もう東京卍會とは関わりませぇーん、一生俺らの奴隷でいますぅって誓え」
あなた
「奴隷って、そんなの」
不良A
「つべこべ言わず誓えや!!!!また殴られてぇーのかよ!!!!今度はくそ松野も殺すぞ!!!!!」
私のせいでまた、松野くんに迷惑かかるなんてそんなの絶対嫌だ
全部私のせい
膝を床につき私は2人に頭を下げた
あなた
「…も…もう、東京卍會とは関わりません、。言う事も聞きます…だから」
「松野くんには何もしないでください…」
「お願いします…っ」
不良A
「おうおうそうだよなぁ?」
「最初から大人しく俺らたちの言う事だけを聞いてりゃいいんだよ」
頭をこいつの汚い足で踏まれながら私は必死に唇を噛んで泣くのを堪えた
泣いたら負け
もうこいつらの前で泣きたくもない
私ひとりで耐えなきゃ
?
「てめぇ何してんだよ!!!!!!!!」
不良A
「ッグハッ!!!!!!!!!!!!」
「ってめぇ!!!!!!!!松野オオオ!!!!!!!!」
……な、
なんで………
恐る恐る顔を上げると少し離れたところで尻もちをついてる不良と
指の先まで力が入り切ってる千冬くんの姿があった
あなた
「…っ、、も、、…」
松野千冬
「あなた!!!俺言ったよな。お前を助けてやるって!!昨日約束したのもう忘れたのかよ!!」
「何またひとりで抱え込んで苦しんでんだ!!!」
違うの松野くん
私松野くんに助けられたい
私のヒーローでいてほしいの
でも
私の存在がそれを許さないんだと思う
あなた
「もう………な、、いで」
松野千冬
「……は……今…」
あなた
「もう助けられたくないの!!!!
全部余計なお世話!!!松野くんと出会ってからもっと酷いことされてる!」
「松野くんは正義のヒーローになりたいのかもしれない。でも、私はもう」
「そんなのいらない……」
胸が痛かった
こんなにも痛くなるなんて知らなかった
松野くんはもう私の事を嫌いになると思う
2回も助けてくれて今も助けようとしてくれてるのにそれを私はいらないって拒否してる
それでいいの、松野くんもう私と関わっちゃだめだよ
松野千冬
「あぁ!!!!!!ばかじゃねぇの!!」
「助けてって素直に言えよ!!!嘘つくなよ!!!!!!」
「俺を一回でもいいから信じろよ一ノ瀬あなた!!!」
作者
早くマイキーたちと絡ませて弱愛させたいんだけど夢主にとって松野千冬というのを大事にしたすぎるのでお待ちを🥺🥺
★ ♡ 💬 よろしくお願いします🎀💘











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。