路川は見つけた後輩2人に手を張った。
路川に呼ばれて、2人は路川の方を見る。
1人は顔を嫌そうにして、1人は素直に返事をする。
そう言って、急いで路川は逃げて行く。
状況をいち早く理解した雨月が巻ノ瀬を連れて逃げようとするが、時すでに遅し。福笠は既に2人の目の前に立っていた。
2人の手を取りつつ、顔を交互に見る。
福笠の手を叩き、少し距離を取る雨月。本能で危険だと体が判断したようだ。
対して巻ノ瀬は危機感がなく、少し離れた所で福笠の問いに答える。巻ノ瀬は雨月に引っ張られて下がっただけだ。
雨月はそう言って、巻ノ瀬を連れて福笠に背を向ける。そして、小声で話し始めた。
実は巻ノ瀬、雨月が普段から似たような行動をしているため、慣れてしまっている。雨月自身も自覚がない行為なので、気付いていない。
巻ノ瀬が頷いた途端、後ろから声が掛かる。
気付けば2人の背後に福笠が立っているではないか。
反応する間もなく、雨月に近付き頬に手を添える。
雨月の全身に鳥肌が立った。勢いよく突き飛ばすが、福笠は綺麗に地面に着地する。隣で巻ノ瀬は拍手をしている。
その瞬間、福笠の纏う雰囲気が変わった。
流石にその雰囲気には巻ノ瀬も驚いたようで、警戒している。
雨月凌
・変華学園 高校2年生
・学級委員会
・演劇部副部長
※同級生大好き人間
能力『擬態』
→人や背景に擬態する。
巻ノ瀬天満
・変華学園 高校2年生
・図書委員会
・演劇部部員
・家庭科部副部長
能力『天気』
→自身の意思で半径1kmの天気を変えることが出来る。感情が大きすぎると暴走することも。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!