第15話

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2025/11/09 07:07 更新








…ツムル先生から運ぶか。
なんだかんだ言ってこのヒトにはいろいろお世話になってるし…




私は彼を起こさないよう慎重に背中に乗せた






耳のすぐ近くから静かな寝息が聞こえる

あなた
……。(早く連れて行こう)










寮を歩き始めて数分。


前に紹介してもらった通路を通り、ツムル先生の部屋の前まで来る








私はそっと音が出ないようにドアを開けた








あなた
………汚ったな…


部屋を見回し、思わず声が出る




…いや、男の子らしくて良いじゃないか。
うん。






なんとか足場を探しつつ私はベッドに彼を横にさせた





気持ちよさそうに寝る彼の顔を見る


家系能力、というやつのせいで見たくもないものが見えてしまう。

そんな状態で生きてきて苦労もしているだろうに、余所者の私を気遣ってくれている


あなた
……馬鹿みたいだな。


優しい人から死んでいく。

構成員も例外ではない。
私達は構成員である前に列記とした人間だ

脆く、弱い。助け合わないとすぐ死ぬような存在



これ以上優しい人が苦しむのは私としても見たくない







私は彼の顔にかかっていた横髪をそっと除けた
















手を掴まれたのは瞬きをする間だった




あなた
………!!(起き_)

私は目を見張った








目の前に映るのは一筋の涙を流しているツムル先生。

飲み会でも、他の先生の前でも見せなかった弱々しい顔



あなた
…(その癖私の手を握る力は強いんだよな)



気づかれない程度にため息をつき、私はそっと離れようとした


あなた
…っえ_







離れようと立ち上がった瞬間、掴まれていた手が彼の方に引き寄せられ、私はバランスを崩した



そっと目を開けるとベッドの奥にあったはずの壁。

ちらりと横に目線を移せば朱色の髪。











コイツ絶対酒癖悪いタイプだ




…どうしたものか…。


相変わらず手を握る力は強いままだし…


いっその事叩き起こす?

いや、乱暴がすぎる。それこそ恩を仇で返すようなものか





…それに、泣いてる顔だったし…。





私は空いていた手をそっと彼の頭にのばして撫でた


意外とふわふわで触り心地が良い


あなた
…マジ何してんだよ私は





















しばらく経ってやっと彼の握る力が弱くなってきた

手を離せるのを確認すると、私はゆっくり彼から離れて部屋を出た







体勢がきつかったせいで体が少し痛い…







ツムル先生
……………。





















大広間へ戻ると、また見たくもない惨状が目に入る







あなた
……とりあえず適当に運ぼう。




私は一人、また一人と部屋へ運んだ





あなた
…残るは_









イフリート先生
………。




このヒトだけ。














𝐍𝐞𝐱𝐭

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