千空side
忘れ物を取りに行くため
事務所に入る。
スタッフルームの電気がついていたため、
そっと扉を開けた。
案の定、あいつがいた。
俺より1つしか差がないのに
明らかに俺たちアイドルより
仕事を多くこなしている。
マネージャーというものは、
想像以上に大変で、体力を要するもの。
それを俺は分かってる。
だからこそ、風邪をひかれては困るのだ。
この時の、
モヤッとする胸騒ぎは一体なんだったんだろうか。
今日は午後からの撮影のため、
午前中はゆっくり出勤。
龍水さんはいつも私を気にかけてくれているようで、
よく昼ごはんに誘ってくれる。
ただ、今日は…
羽京さんは、私の保護者のような、
そんな安心感のある雰囲気がある。
なんで誘われたかは分からないけれど…
泣きの、演技…?
私にできると思ったんですか?羽京さん。
何となくで私に聞くか…!?
まあ、嬉しいことには変わりない。
ただ、私も泣きの演技をやったことがない。
羽京さんは今度、
初の朝ドラの収録の主演を演じるため、
準備していることが多いようだ。
相当困っているらしい。
割となんでも出来る羽京さんは、
千空と同じで、努力型なのかな…?
…紳士で優しい、
羽京さん、
わたしはそんな羽京さんを
”尊敬している。
羽京side
何となく、現状報告してもらうついでに、
ご飯を食べることにした。
僕としては、彼女のことが心配だし、
健康に生活してくれるのが1番だから。
ただ、それ以外にも思うところはあるけど、
心に嘘をついて、今はこうして、一緒にご飯を食べている。
泣きの演技についてだったり、
彼女の今の生活とか、
ゆったりと話して、事務所に戻る。
いつもは大人びているけど、
こんな風に、明るく笑顔ではしゃぐ彼女が、僕は…
あなたちゃんは羽京のとこを、尊敬 していますね。









![た と え 君 が ま た 消 え て も [Dr.stone]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/cf7c52a786e0103a466919ffa8ff9b8bd228b1b7/cover/01JJX9DWBW8YCGJ0DXFE2YAYB3_resized_240x340.jpg)



編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。