第25話

やっと
1,026
2019/06/18 09:36

〈あなたside〉


昨日隼くんに
"お昼に待ってて"
って言われたから


窓の外から見える青い綺麗な空を見ながら
静かに待つ
貴方
貴方
………ていうか

話って何、、、


そんなことを一人で呟いたとき





ピンポーン♪

と家のチャイムが高く鳴る



急ぎめに出ると


隼
やっほ♪


って、昨日の隼くんとは
まるで違う隼くんがそこに居た
貴方
貴方
あ…やっほ…!
隼
この前の、、公園で話したいんだけどさ

良いかな…?


懐かしい公園だなぁ、
なんて思う私っておかしいかも、、、
貴方
貴方
うん、!大丈夫だよ


それから公園までは無言のままで




二人でベンチに座って
この無言の空気きついな〜…なんて思ってたら
隼
…………あ…のさ…
貴方
貴方
ん、?
隼
この前の、こと。

ちゃんとあなたちゃんに説明したくて、!!
今日待っててもらったんだけどさ
貴方
貴方
うん、
隼
この前、あなたちゃんが勇気出して言ってくれたのに、"ごめん"なんて言ってしまったこと
本当に申し訳ないと思ってる
貴方
貴方
……なんで謝るの、?笑
逆に辛いから、笑
貴方
貴方
大丈夫。
隼くんの気持ち伝えてくれたことだけでも
すごい感謝してるよ
隼
違うんだよ、、、あなたちゃん
貴方
貴方
…え?
隼
俺は、あなたちゃんが嫌いだから断ったんじゃない。
貴方
貴方
………どういうこと…
隼
全部、、正直に話すね
貴方
貴方
………うん
隼
ナオちゃんと俺は付き合ってない。
ってことは分かっててほしい
貴方
貴方
……
隼
俺、ナオちゃんからさ
"あなたちゃんに被害及ぼしたくないなら"
って言われて。

……怖くて…あなたちゃんに迷惑はかけない。って思った
貴方
貴方
……
隼
だから……いいよ。って言ったけど、
それが全部間違いだったんだって、やっと気付いたんだ。
隼
気付くのも遅すぎたし…
あなたちゃんに迷惑ばっかかけたし…
この問題もまだ解決できてないから。

今の俺じゃあなたちゃんと付き合うことはできない。
って思った
貴方
貴方
…っ、そんなの…
隼
でも、!
昨日亜嵐くんとあんなこと言いあって
俺はやっぱりあなたちゃんが好きだ。って
貴方
貴方
…え…
隼
あなたちゃん。
本当に昨日はごめんね。
何が起きたとしても、俺があなたちゃんを守るから。


隼くんのその言葉にすでに泣きそうになってたら
急に視界が真っ暗になって
隼
あなたちゃん、

俺、あなたちゃんのことが好き。
付き合ってくれませんか。


そんな隼くんのハグは、昨日の亜嵐のハグより
何倍も暖かくて、、嬉しかった。
貴方
貴方
……もちろんっ…!!!

よろしくお願いします


泣きながらそう答えると




え、、まじ、、、?
って離れて私を見つめる隼くん
貴方
貴方
まじだよ、?笑笑
隼
…………もう俺のこと嫌いになったかと思った…
貴方
貴方
嫌いなら待ってません、笑笑
隼
…………確かに、?笑
貴方
貴方
あ、調子乗った。
隼
乗ってません、笑


そんなしょうもない会話をして

二人で笑ってたら
隼
…あっ、そうだ。
貴方
貴方
…ん?
隼
…さっきのことだけどさ
まだナオちゃんとの問題解決してないから
これから動いていくんだけど

何か自分の周りで変化があったりとか
ちょっとでもおかしなことがあったら
すぐ俺に連絡してね?!?!
貴方
貴方
え、あぁ、無いと思うけど、、分かった
隼
無いと思うけど。って………

あなたちゃん純粋だから絶対気づかないもん!笑


もー!そんなの隼くん怒るからね?!

なんて言ってる隼くんが可愛くて、笑笑
貴方
貴方
分かった、笑笑

ありがとね
隼
当たり前でしょ、


俺の大事な彼女傷付けられたら許せないから


そんなかっこいい言葉を

頭を引き寄せて言われて顔が赤くならない人なんて居ないと思う。
隼
顔真っ赤、!笑
貴方
貴方
…う、うるさいなぁー!笑

免疫無いんだから仕方ないでしょ!
隼
免疫ありありでしょ!笑
貴方
貴方
ないよ!!笑


って、すぐこんな会話になってしまう私達、笑



すると隼くんの顔に水滴がポタッと落ちてきた
隼
……っ!!え、なにこれ!
雨??
貴方
貴方
嘘!さっきすごい青空だったよ?!


二人して空を見上げると
確かに空全体が灰色で、"雨が降るぞ"って言われてるみたいだった
隼
やばいこれ、どっか雨宿り出来るとこないかな?
貴方
貴方
あぁ、私の家ならギリギリ間に合うと思う!
隼
え、、、行っていいの?
貴方
貴方
当たり前!!

早く!急ごう!風邪引くとやばいから!

確実に強くなっていってる雨


多分通り雨だろうけど
だからといってこの場に居るなんて出来ない



家まで走っていって


思ってたより時間がかかったから
家についた頃には二人ともずぶ濡れ、笑
貴方
貴方
ずぶ濡れだ、笑


隼くん、風邪引く。お風呂入ってきて
隼
いやいやいや!悪いって!
貴方
貴方
風邪引くほうが駄目だよ!!

結構大きめのサイズの洋服も持ってるから!

ダボって着るのが好きな私は
よくメンズの服を買う。


やばいかな、って思ってたけど
今、良かった。って思えた笑
隼
てか!その前にあなたちゃんが入りなよ!

あなたちゃんの方が濡れてる!
貴方
貴方
いや!ほんと!大丈夫だから!笑



………ごめん、じゃあすぐ上がるから!

って言って入っていった隼くん

入ると思うサイズの服を適当に置いて
私はお茶を飲んでたら




上がったよー!!
なんて声
貴方
貴方
早くない?!?!笑
隼
いつもこれくらい!笑
大丈夫、ちゃんと洗ってるから笑


ほら!あなたちゃん入ってきて!
貴方
貴方
あ、分かった!

ドライヤーそこにあるから!
隼
了解!!


私も早く温まりたくて
すぐにお風呂に向かった







〈隼side〉


さっき告白成功したなんて思えないくらい

あなたちゃんと俺の空気感は変わってなくて




ブオーン。って来るドライヤーの風が
すごく温かい。



って、当たり前か、笑


窓から見える外の景色は

雨が降ってるはずなのに、俺には明るく見えた


………あれ、俺目おかしいのかな…?笑


すぐ乾いて、いつもはツンツンしてる髪の毛も
今は下に降りてサラサラしてる

隼
やべ…これあなたちゃんの匂いってことか…

髪の毛も洋服も、全部あなたちゃんの匂い。
って考えただけでのぼせそう

隼
いやおれ変態かよ……笑笑



テレビでは芸人さん達がコントしてて

この前、メガネかけたら似てる。
って言われた芸人さんが出てるわ、笑


すると、あなたちゃんがお風呂から上がる音が聞こえた
貴方
貴方
は〜、温まった〜笑
隼
はは笑
あ、ドライヤーありがと
貴方
貴方
いえいえ〜笑

もー、髪の毛長いから乾かすの嫌なんだよね笑

濡れた綺麗な黒髪ロングの髪を手にかけて
そんなことを言ってるあなたちゃん


隼
乾かしてあげよっか
貴方
貴方
えっ!!!

……いやいや、悪いよ
隼
今すっごい嬉しそうな顔したやん笑笑

ほんと分かりやすい、笑
貴方
貴方
乾かしてもらうなんて、、、
隼
今更何もったいぶってんの
彼氏なんだからそれくらいするけど?笑
貴方
貴方
……っ…

倒れそうなくらい顔が真っ赤なあなたちゃん笑
隼
はい、純粋なあなたちゃん。
ここに来て

そんなこと言うと、

純粋じゃないよ…
ってブツブツ言いながら俺の足の間に体育座りする


髪の毛だけまじまじ見ることなんてなかったけど
ほんとにツヤツヤしてて、

隼
……綺麗
貴方
貴方
、え?
隼
え?……あ、あぁ笑いや、髪の毛綺麗だなあ、って思って笑
貴方
貴方
びっくりした…笑

ありがとう笑
隼
…もちろんあなたちゃんも綺麗だよ
貴方
貴方
……は、はい?!?!

…はやく、、か、乾かして、!!
隼
ねえ、その分かりやすすぎる性格どうにかならないの?笑笑

喜怒哀楽って言葉が人間になったみたいで、笑


それからもずっと笑いながら髪の毛を乾かしてて

隼
はい!乾いた!
貴方
貴方
ありがとう!大変だったでしょ、笑
ごめんね笑


小さなミラーを机の上に出して

量多いんだよなぁ〜
って言いながらクシで髪の毛をとかしてるあなたちゃん




その後ろ姿は妙に色気があって


思わず抱きつきたくなった。




ギュ
貴方
貴方
…へっ?!

あなたちゃんの華奢な体に手を回して
小さな背中におでこをくっ付ける
貴方
貴方
どうしたの?隼くん、、?


そのまま顔を肩に移動させて

鏡越しであなたちゃんと目が合う
貴方
貴方
………

また顔真っ赤、笑
隼
あなたちゃん
貴方
貴方
……はい…
隼
俺、あなたちゃんの事大事にする。

離れたら許さないからね!笑
貴方
貴方
、うんっ!笑

顔が赤いまま微笑んで
うん!って返事するあなたちゃんは
お風呂あがりだからか、元々か。

多分後者だろうけど
すごくすごく綺麗に見えて。



俺が隣に居ていいのか、ってふと思った瞬間だった
隼
ははっ笑
隼
…好きだよ。


あなた

初めて呼び捨てをして首元にキスを落とすと

りんごよりももっともっと真っ赤になって
貴方
貴方
………バカ、

なんて言うから

隼くん理性保つのか心配だったじゃん!←





いつの間にか雨は止んでて
これ以上長居するわけにはいかないから


失礼します。ってあなたちゃんの家を出て
隼
…っ、あぁ〜!
もう会いたい〜!!

なんて小声で言ってる俺は
相当やばいやつ。笑







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「ふ〜ん。あれほど忠告したのにな〜。」

影から見てる人が居るなんて知りもせずに

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