その日の夜
ーマンション前にてー
ウェンくんが指さすそこには確かに、やけに満足気に私の頭の上に乗っている星導くんのオトモの姿があった
ーあなたの下の名前の部屋にてー
数分前
さすがにお留守番の回数が多すぎたらしく、オトモの怒りが収まらず先程から部屋の四方八方にゴツンゴツンと頭をぶつけながら飛び回っていた
魔法で止めようにも忙しなく暴れ回るオトモに魔法を命中させるのは至難の業だった
一応周りの住人に迷惑がかからないように部屋自体に防音魔法やオトモが怪我しないように衝撃緩和魔法をかけてはいるものの
このままこのオトモを無視してウェンくんのところに向かうわけにもいかない
私がスマホのロックを解除した瞬間、オトモが私の手元に向かって突進してきた
オトモが器用に自分の足を使ってスマホを操作している
プルルルルルル……
一気に機嫌が戻ったというより、ご機嫌になったオトモちゃんがウキウキと私の頭の上でポヨポヨ跳ねている
プツッ……












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!