あなたside
男の人がソファにすわる
私はどこにいたらいいのかわからなくて
戸惑っていると
そういって男の人がすわっているソファの隣を
ぽんぽんと叩く
え、そこにすわれってこと…?
嫌だと思ってしまって
少し顔が歪んだのが自分でもわかる
あれ、教室だとこんな表情でないのに
マイナスな感情を顔に出されて良い気をする人はいない
そのはずなのに、
私の表情をみたこの人はまた少し笑って。
大人しく隣にすわる
私は人見知りだし
男の人と喋ったことはほとんどない
…教室では取り繕ってるんだけどね、
あの、どこを見ればいいのでしょうか
隣からすごい視線は感じるけど
そっちみたら目合うってことでしょ
え、怖い怖いむりむり(
もしかして私の心よんだ?
そう思いながらもぎこちなくヨシノリさんの方を向く
待って呼び捨てされてる
はやくないですか?
つい驚いて変な声がでたけど
そこは置いといて
クラスの女の子たちが
その名前を読んで
きゃーきゃーいってた記憶はある
だけど男の人は少し苦手だし
スルーしてたな(
私の返答に
またヨシノリさんは目を細めて
まさか明日、続きがあるとは思わなかった
明日は、3時間目の歴史から行こうかな、
話聞くだけで楽だし、
そういうとヨシノリさんは立ち上がって
部屋から出ていった
なんだったんだろう、結局
そういって部屋に入ってくる先生
そういって安心したように笑う先生
そんな焦るなんてヤバい人なのだろうか
さっき私が名前知らないことに驚いてたし
先生によると
不良だけど、顔面がいいらしくて
ファンクラブもあるそうだ
だけど本人はそれを嫌っていて
たまに度が過ぎるファンは
女の子だろうと容赦なく…
この年頃だと
不良の彼氏持ち、なんて言ってみたいのかな
変わった人たちだな、
そういって先生は部屋をでていった
私は今保健室に通ずる相談部屋にいる
ここでいつも勉強しているのだ
ここには普段、担任の先生が様子を見にくる以外訪れる人はいない
だからイレギュラーな来訪者に
なぜか私は興味を持ってしまったんだ












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。