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〜りもこん視点〜
放課後
俺には、身内と学校の先生以外には必死に隠してる秘密がある。それは…
ピロン(通知音)
俺がゲーム実況者・りもこんであるということだ。
今LINEを送ってきた彼は俺の事務所のスタッフ。1番信頼してる。
ちなみに何でみんなに正体を隠してるかというと、俺はみんなに実況者としてではなくてクラスメイトとして接してほしいからだ…というのは建前で、本当は俺はそこまで有名じゃないからだ。事務所に入ったはいいものの、なかなか再生数も伸びず、社長からも期待されていない。でもどうしてもファンの顔が見たくて、イベントを開かせてほしいと社長に懇願してそれが認められた。
まあ、イベントのチケット余ってるから赤字になってどうせ退所させられるんだろうけど…
この人は俺のクラスメイト。別に仲が良いわけではなく悪いわけでもない、ただのクラスメイトの一人。
しゅうとが話しかけてくるなんて珍しいな…
ちょっと不満げだ。今のしゅうとはメガネをかけていない。目が悪くなったからメガネデビューしたいのか?
その質問、俺じゃないとダメかな?って心の中では思ってる。俺は今からイベントの準備に行かないといけないんだ。実際のところ俺はメガネかけてる人好きだから、適当にあしらっておこう。
俺は急いで教室を出た。
その後、イベント会場でいろいろ準備を進めて、当日の流れや服装の打ち合わせもした。
今回は握手会兼サイン会だ。顔バレはしたくないから、マスクとサングラスは必須。普段実況するときは声をちょっと変えてるから、イベントでも声は変えるようにする。うっかり地声が出ないようにしないと…
次の日
この人急にどうしたんだ…
今まではほとんど話したことなかったのに、なぜか急に話しかけてくるようになった。しかもメガネをかけ始めた。
ちょっとめんどいけど…俺は実際オシャレだってよく言われるから、ちょっとぐらい伝授してやるか
20分後
次の日も、その次の日も、しゅうとは俺にいろいろ聞いてきた。もしや好きな人でもできたのか…?
別にしゅうとのことが好きなわけではないけど、ここまで俺にアドバイスを求められるとやっぱり気になってくる。
次の日
正直どうでも良かったけど、なんかちゃんと聞いた方がいい気がした。俺はしっかり耳を傾けた。
俺は少しドキッとした。まさか、バレてる…?俺の正体
俺はしゅうとに正体を明かすか悩んだ。
でも…
やめておこう。しゅうとはここ最近ずっと推しのために自分磨きをしてきたんだ。イベントでは、しゅうとにはファンの一人として俺に話しかけてほしい。
イベント当日
予想はしてたけど、ちょっと悲しい。
イベント会場に入った。頑張れば数えられそうなぐらいの人数だが、俺に会いに来てくれた人の数だと考えるととてつもなく嬉しい感情が込み上げた。
俺の前に来た子はみんな、興奮していたり涙していたりと、本当に喜んでいるっぽかった。
そこで、待ちに待ったアイツの番
よくコメントしてくれるしゅろくまって、しゅうとだったんだな…
そんなことを考えながら俺は、実況者としてしゅうとに接した。しゅうとに正体が悟られないように…
しゅうとは普段のしゅうとの写真を俺に見せた。
オシャレとかしてない、いつものしゅうと。
そう言って見せたのは、さっきのしゅうとの写真。
俺は写真の裏にサインを書いた。
うっかり地声で本名言ってしまった…
こんなに今まで頑張って隠してきたのにー!!
後日
俺たちは気まずい関係になった。多分しゅうとはあの時俺の正体に気づいたが、気を使って触れないようにしてくれている。
俺はイベントでチケットが余ったが、イベントの次の日にした配信でスパチャが大量にきたから、一応赤字にはならなかった。
そして、俺は今日も配信をする。
しゅろくまという名前はチャット欄にない…
A子(視聴者)「りもこんさんイベントお疲れ様でした!」
花火ちゃん(視聴者)「推しが動いているのを見れるの幸せでした!」
写真(視聴者)「りも人柄良すぎて惚れ直しました」
でもな、しゅうと…
名前変えたところで隠せてないぞ
まだ君は俺のファンだってこと。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。