ホークスと2人っきりだった
深夜の公園で、1人取り残される。
少し歩いて繁華街まで来ると雰囲気は一変。
此処が本当の"夜の街"なのだろう。
繁華街から少し逸れた自販機の前で
コールボタンに手を伸ばす。
プ———ッ
そしてトランシーバーからもう1度
さっきと同じように音が鳴り響いた。
ホークスからコールが返ってきたのだ。
プッ、、、プツ___
少し籠ったホークスの声が
腕のトランシーバーから聞こえてきた。
声は聞こえているのに、隣にいない。
変な感じだ。
いつもと同じような会話をしている
だけなのに、いつもなら絶対に
聞かないようなことを聞きたくなる。
初めて"夜"を過ごした日から
ずっと考えていたこと。
このニンゲンは可笑しなヤツ
だとしても、幽霊の隣にいる
理由にはならないだろう。
そう、いつもの拍子抜けた
笑い方でそう言った。
トランシーバーから聞こえるのは
いつもと変わらない声、、、なのに
今、頭の中で想像するホークスは
離れている距離よりも
ずっと遠くにいるように感じる。
ファンや世間の期待に応えなければ
いけないから、夜だけは自由にいたいのだと
勝手に想像していた。
幽霊にも近寄ってくるチャラ男と
思っていたが意外と初々しいことに驚く。
あんなアイドルみたいな生活してると
ファンは付きものだろうから
てっきり慣れてるのかと。
こうなることが通話のダメなところだ。
相手の顔が見えないから、何を考えいるか
など察することは私には難しすぎる。
ましてやニンゲンの気持ちが
わかるはずがない。
「 振られたら慰めてやるよ 」
そう言った時、ホークスがどんな顔をして、
どんな思いで聞いていたのだろうか。
「 何で死んだの? 」
「 どんなヒトだった? 」
そのニンゲンに興味が無かった訳じゃない。
、、、でも、ホークスの声色から
聞く勇気なんてなくて、
ぎこちない相槌を打つことしかできなかった。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。