呪力と個性は交わらない。それは誰もが知っている。
呪力は、可視化出来ない幻のもの。
個性は、とことん具現化されたもの。
対局に位置するそれは相互不可侵で。
術師は例外なく無個性で、個性保持者は必ず非術師。
______ その筈、だったのにね。
六眼の妹。
御三家の中でも取り分け崇高な血筋の娘。
にも関わらず、殆ど呪力を持たない落ちこぼれ。
4歳の誕生日、個性が出現した。
術師で最強と謳われた兄と、全く同じ遺伝子なのに。
この家で個性を持つ者は、双子や猿を超える吉兆で。
お兄ちゃん以外、家の者は忌み子の私を嫌ったし、
上層部は、猿で有りながら呪いを操る私を否定した。
何で、雄くんも理子ちゃんも傑くんも死んだのに。
上の人達は全員、今も生き続けてるのかな。
街を壊して呪いを生んで、何回も人を傷つけたのに。
ヴィランは死刑にならないで、生かされてるのかな。
全部、因果応報だよね。
これは正義なんだよ、お兄ちゃん。
あははっ。少女は、乾いた笑い声を溢す。
____ 大嫌いだよ、皆。だから私を止めないで。
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【 凶 】
①わざわい。運がわるい。⇄ 吉
②心がわるい。人を傷つける。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。