第9話

Story 9
485
2021/05/15 01:55 更新
しばらく泣き続けたあなた




少しずつ、泣き声が小さくなっていって




ゆっくりと顔を上げた。
照史
気ぃ、すんだか?
あなた
ごめん、あき兄のTシャツ、グシャグシャにしてしもうた。



泣きはらした顔だったけど、照れくさそうにあなたは笑った。
照史
ええよ、こんくらい。
あなた
ありがと、あき兄



小さい時のように、あなたの頭をなでる




照史
腹へったやろ、スープ温め直すわ。



俺はスープを温め直すと、もう一度あなたにすすめた。



照史
しっかり、食べ
照史
泣きたかったら、またいつでも呼んでや
照史
俺があなたの悲しみ、受け止めるわ
あなた
うん、ありがと
照史
ほな、俺帰るわ。
あなた
待って、あき兄



帰ろうとした俺をあなたが引き留める




あなた
もう1個だけ、わがまま聞いてくれへん。




…………………………………………………………………………………………



その夜、あなたのベッドサイドに俺はすわりこんで、すやすやと眠る寝顔を眺めていた。










…夜が怖いねん。



…だから、私が寝るまでそばにいて





それがあなたのお願いやった。



…そんな顔で頼まれたら、いややなんて言えへんやろ。



…俺、これからどないしょう。



…帰った方がええんかな。



チェストの上に飾られてある、2人の写真




…のんきに笑ってやがる。




シゲの笑顔に軽く毒づく。




…なぁ、シゲ。俺、あなたもらってもええか?




写真の中のシゲに問いかける




…ま、お前にいややって言う権利はあらへんけどな。





…俺がお前の代わりに守ったるわ。



…ええやろ

シゲみたいな太陽にはなれへんけど




夜空に輝く月のように、あなたを見守りたいんや。








やまない雨がないように…




明けない夜がないように…






いつか深い悲しみも薄れていくやろ。







それまで、気持ちを打ち明けるつもりはないねんけど





いつか、伝えれる日がくるまで





君の隣にいよう。




ずっと隣に…








愛おしいあなたの寝顔を見ながら、そう誓ったんや。

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