しばらく泣き続けたあなた
少しずつ、泣き声が小さくなっていって
ゆっくりと顔を上げた。
泣きはらした顔だったけど、照れくさそうにあなたは笑った。
小さい時のように、あなたの頭をなでる
俺はスープを温め直すと、もう一度あなたにすすめた。
帰ろうとした俺をあなたが引き留める
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その夜、あなたのベッドサイドに俺はすわりこんで、すやすやと眠る寝顔を眺めていた。
…夜が怖いねん。
…だから、私が寝るまでそばにいて
それがあなたのお願いやった。
…そんな顔で頼まれたら、いややなんて言えへんやろ。
…俺、これからどないしょう。
…帰った方がええんかな。
チェストの上に飾られてある、2人の写真
…のんきに笑ってやがる。
シゲの笑顔に軽く毒づく。
…なぁ、シゲ。俺、あなたもらってもええか?
写真の中のシゲに問いかける
…ま、お前にいややって言う権利はあらへんけどな。
…俺がお前の代わりに守ったるわ。
…ええやろ
シゲみたいな太陽にはなれへんけど
夜空に輝く月のように、あなたを見守りたいんや。
やまない雨がないように…
明けない夜がないように…
いつか深い悲しみも薄れていくやろ。
それまで、気持ちを打ち明けるつもりはないねんけど
いつか、伝えれる日がくるまで
君の隣にいよう。
ずっと隣に…
愛おしいあなたの寝顔を見ながら、そう誓ったんや。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。