第4話

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2026/02/18 06:28 更新
クラスメイト
これさ、外国が日本に何か言ってない?
椛本 詩音
ほんとだね、何て言ってるんだろう?
風刺画を見たって、別に何にもならない。
椛本 詩音
(⋯⋯これ、見たらわかるじゃん)
日本が、列強に戦争をしろと言われている状況だろう。

見たらわかる。こんなの、考える方が無駄なのに。
クラスメイト
うーん⋯⋯あ、これさぁ__
椛本 詩音
なぁに?
うわべの自分が良い感じに班活動を回してくれるので、私は安心して思考に耽る事ができる。




椛本 詩音
(⋯⋯あーあ)
今日の部活が憂鬱だ。
コンクールなんてさ、負けイベントじゃんか。私の。 

アイデアも画力も、結局は生まれ持った才能が全て。綺羅とか百合佳みたいな類稀なるものは、私には無い。
椛本 詩音
__そうだね、確かに!
暗い内容の考え事をしていても、口を開いて出るのはいつもの私の声。
所詮、私は良い子止まりの無才ですよ____







クラスメイト
__なんかこれさ、外国が日本に舐めた態度とってるみたい
椛本 詩音
おっと、いけない。
椛本 詩音
⋯⋯確かに!
相槌は打たねば。
椛本 詩音
(⋯⋯⋯⋯舐めた態度)
舐めた態度。いくらなんでも、タイムリーすぎる。
椛本 詩音
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
やめてくれ。逃げ場を塞ぐような真似はやめてくれ。

私は今捻くれているんだ。すぐ思考がひん曲がる。
椛本 詩音
__そろそろ時間だし、席戻そっか!
クラスメイト
うん
クラスメイト
ありがと〜
椛本 詩音
うん!
 

椛本 詩音
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
舐めた態度、そう心の中で復唱する。
どうして私は、こんなところでも綺羅達の事を考えてしまうのか。考えたくないはずなのに。
椛本 詩音
(⋯⋯別に、当てられたりはしないし)
思い出してしまったものは仕方ない。

授業者の先生には申し訳ないが、思考に再び耽ろう。
椛本 詩音
____新しいコンクールですか?
先週の⋯⋯あぁそう、水曜日。水曜日の部活にて、顧問から聞かされた応募要項。
教師
そうそう。これね、地域のお祭りのね、チラシのデザインなんだって__
春咲 綺羅
__へぇ〜
椛本 詩音
あ、きらちゃん
春咲 綺羅
うん、来たよ
倉木 百合佳
私も聞く!
椛本 詩音
ん、じゃあ百合佳ここ来なよ
背の低い百合佳を前に来させ、改めて顧問に向き合う。
教師
えっとね、これは期限が2週間後です
椛本 詩音
⋯⋯⋯⋯はぁ
早い。コンクールやら応募やらにしては、随分短めだ。
教師
だからね、やりたい人だけでいいよ
こういうの、綺羅とかやりそうだなぁ⋯⋯



春咲 綺羅
はーい、やりまーす
教師
お、春咲さんやる?
春咲 綺羅
やります!
案の定、綺羅はやるらしい。
倉木 百合佳
私も欲しいです⋯⋯!
教師
はい、倉木さん
倉木 百合佳
ありがとうございます
百合佳もか。まあ、そうなるとは思ったけど。
春咲 綺羅
詩音ちゃんはやらないの?
椛本 詩音
うーん、どうしようかな
お前らがやるものはやりたくないんだがな。
とは言えない。ニコニコしていよう。
春咲 綺羅
やればー?詩音ちゃん絵描けるでしょ
椛本 詩音
そうなの!?
春咲 綺羅
まぁそうなんじゃない?
いちいち話し方が舐め腐っているような気がする。
倉木 百合佳
私はね、詩音ちゃんは描けると思うよ
百合佳は舐めてる態度ではないけどね。
椛本 詩音
⋯⋯わかった!そんなに言ってくれるなら、やってみようかな!
春咲 綺羅
おー、がんばれー
倉木 百合佳
頑張ってね!
棒読みと便乗。これだから嫌なのに。

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