風刺画を見たって、別に何にもならない。
日本が、列強に戦争をしろと言われている状況だろう。
見たらわかる。こんなの、考える方が無駄なのに。
うわべの自分が良い感じに班活動を回してくれるので、私は安心して思考に耽る事ができる。
今日の部活が憂鬱だ。
コンクールなんてさ、負けイベントじゃんか。私の。
アイデアも画力も、結局は生まれ持った才能が全て。綺羅とか百合佳みたいな類稀なるものは、私には無い。
暗い内容の考え事をしていても、口を開いて出るのはいつもの私の声。
所詮、私は良い子止まりの無才ですよ____
おっと、いけない。
相槌は打たねば。
舐めた態度。いくらなんでも、タイムリーすぎる。
やめてくれ。逃げ場を塞ぐような真似はやめてくれ。
私は今捻くれているんだ。すぐ思考がひん曲がる。
舐めた態度、そう心の中で復唱する。
どうして私は、こんなところでも綺羅達の事を考えてしまうのか。考えたくないはずなのに。
思い出してしまったものは仕方ない。
授業者の先生には申し訳ないが、思考に再び耽ろう。
先週の⋯⋯あぁそう、水曜日。水曜日の部活にて、顧問から聞かされた応募要項。
背の低い百合佳を前に来させ、改めて顧問に向き合う。
早い。コンクールやら応募やらにしては、随分短めだ。
こういうの、綺羅とかやりそうだなぁ⋯⋯
案の定、綺羅はやるらしい。
百合佳もか。まあ、そうなるとは思ったけど。
お前らがやるものはやりたくないんだがな。
とは言えない。ニコニコしていよう。
いちいち話し方が舐め腐っているような気がする。
百合佳は舐めてる態度ではないけどね。
棒読みと便乗。これだから嫌なのに。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。