おみの誕生日当日、
病室にはメンバーたちが集まっていた。
病院の許可を得て、
簡単な飾りつけとケーキ、小さなギフト。そして、花。
あなたは背中を起こしたベッドによりかかったまま、
細い息をしながらも、
看護師さんにやってもらったらしいきれいに整えた髪と、
薄い化粧が施された顔で、
いつもより少しだけ明るい表情をしていた。
臣が岩ちゃんに呼ばれて病室に入ると、
彼女は微かに口を開いて、かすれる声で言った。
それだけで、胸がいっぱいになって何も言えなくなる
俺は彼女の手を握り、そっと額をくっつけた
小さく、かすかに笑ったあなたの唇が震えていた
彼女の手にしっかりと握られていたのは、リボンのかかった小箱
中身をそっと開けると、
彼女が選んでくれたブレスレットが入っていた。
優しい温もりのこもったものだった
周りにいたメンバーのみんなも暖かい表情を向けてくれていた
臣は、涙をこらえながらそれを腕につけた
メンバーたちがそっとケーキを前に出し、
優しく「おめでとう」と言ってくれた
火の灯された小さなロウソクが、薄暗い病室を優しく照らす
俺は手を伸ばし、「ふぅ」と息を吹きかけた
ロウソクの炎がゆらめき、すっと消えた
その瞬間、
小さな達成感と、静かな安堵のようなものが、
彼女の表情に浮かんだ
俺は彼女の手を握ったまま、
大量の涙を流し、何度もうなずいた
そして優しく彼女を抱きしめた











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。