いつものように目が覚める。
見知った俺の部屋で。
そう大声で話しかけるも、返事はかえってこない。
……そっか、俺、一人暮らししてるんだ。
春からだったんだ。俺……。
寝ぼけてんのかな。俺……
今は特に仕事がある訳じゃないので、二度寝をしても許される環境ではある。
二度寝をする前に一旦鏡を見る。
うーん、なにしてたんだろ……
覚えてないけど、とりあえず表情筋の練習だ!
口角をあげようとしても、筋肉がそれを阻止してくる。
「笑う」ということが禁止されているんじゃないかとおもうほどに。
そのせいで、炭谷あなたは笑わないというイメージが周りの人にも着いてしまっている。
その通りだ。
俺は笑わないし、なにも面白いと感じない。
喜怒哀楽という4つの感情から、一つだけ抜け落ちてしまっているようだ。
ちなみに、精神科にも行かされたんだけど……
何の成果も得られませんでした、だってさ。
寝ぼけているので、夢の中で夢を見る、という状況になってしまう。
すぐに寝入った俺は、夢を見た____。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。