悪魔が指を鳴らした後、気絶した。
でも、何を思ったのか悪魔は俺に過去の記憶を送り込んできた。
これを見てお前はどう感じるのか。そう言うかのように
長めの任務から帰ってきたシトリンと、ダイアを迎える。
俺たちが暮らしているのはかなり大きめのシェアハウス。
ヒーロー活動を通して譲ってもらったそうだ。
そういってダイアは俺に「ダイヤモンド」を渡してきた
透き通った美しい宝石で、純粋な魔力を宿らせるには最適な宝石だった。
この家はよくヴィランや幽霊の襲撃を受けてしまう。
だから、聖なる強固な結界をはって、少しでも安心して暮らせるような家にしよう、と思っていたのだ。
そうして俺はダイヤモンドを持ってシェアハウスを出る。
出かける、とは言ってもそこまで遠出をする訳では無い。
森に囲まれたこの家を出るのは少し危険だから。
そのまま少し歩いて家の裏側に向かう。
家の裏側にはとてもどんよりとした空気が漂っている。
おそらく、「鬼門」とやらがあるのだろう。
霊感なんて微塵もないため、実際にあるのかは分からないけど。
みんなが言うには、ここに結界の器を置いて結界を張れば鬼門は閉じるらしい。
結界を張る呪文を唱え終わり、ダイヤモンドが大きく輝いたと思えば、家の全体を覆う結界になる。
家の裏側ではあるが、少し家から離れた位置のため、見つけるのは少し困難であり、俺しか場所を知らない。
そのメッセージの内容は、聞き取れなかった。
三人称視点で見ていた俺に、モザイクが掛けられていた。
玄関に戻ると、みんなが居た。
揃いも揃って、出迎えてくれるんだね。
きっと俺は、ヒーロー失格だな。
この世界にいる何億人の人を助けろと言われても、きっと俺はお前らを選んでしまう。
だから_______。
俺は、みんなと笑いあって過ごしたかったんだよね。
…なのに、どうして……
一瞬の感情で、大切なかけがえのないものを捨ててしまったのだろうか?
「楽」を犠牲にして俺は……
いい夢は見れたのか?












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。