きなこ視点
彼女は毎年8月から10月末まで毎週どこかへ出かけている。最初は浮気とか思ってたけど毎年8月から10
月にデートに行くとか普通考えられないし普段俺に甘えたな彼女がそんなことするわけなんてなかった。
それに・・・
毎年この時期になると時折彼女は暗い顔をすることがある。アンチを受けているとかそうゆうわけではなさそうだった。
そんな好奇心で早速出かける準備をした
時雨視点
そう、私は毎年この時期になると中学校の頃に仲の良かった親友・・・琴音の墓を訪れていた。
琴音は、中学校の頃にいじめられていた。そんな琴音はいじめっ子を階段から誤って突き落としてしまった。幸い死に至らなかったが、脳に少し障害を負ってしまったようだ。いじめっ子を階段から誤って突き落としてしまった次の日の夜、琴音は学校の屋上で自殺した。
私は、近くの自販機にジュース買いに行ってる時に、その光景を目の当たりにしてしまった
それ以来、雨の日が嫌いになった。琴音が死んだのは、雨が降っていた夜だったから。
きっと琴音はいじめられさえしなければ今も幸せに生きていたかもしれない。あの時私がもっと琴音に手を差し伸べていたら。そう考えると後悔と自分の無力さに涙が出てくる。
ふいに、私はある事が浮かんだ。
きなこ視点
俺は好奇心から時雨の跡をつけた。すると時雨はお墓がある方向に足を運んだ。
琴音・・・もしかして妹・・・?いや、時雨には妹がいないって言ってたから違う・・・じゃあ一体誰のお墓なのだろう
そんな思考をグルグルさせていたら不意に彼女が呟いた
彼女は泣きながら呟いた。
彼女のその一言に俺は胸がチクリとした
そして俺は家に帰った
数分後
家を出る前と同じくらいの声音で彼女は帰ってきた
俺は改めて思う
目ががキラキラしたような彼女の表情が好きだ。
些細なことではしゃぎ、無邪気に笑う彼女が好きだ。
時々俺に甘えてくる、そんな可愛い彼女が好きだ。
だからこそ、俺は時雨を手離したくない。
俺は時雨を抱きしめる。
しばらくして、彼女は寝た
俺は琴音さんのお墓の前に立っていた
俺はそれだけを言い残して花を添えた












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。