第64話

🫧👑🎮🍊🍓 ライブ request
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2026/02/24 19:00 更新
本番当日。

朝から、あなたの下の名前の体は重かった。
喉も少し痛いし、熱っぽさもある。

でも今日は公演日。
楽しみにしてくれているファンがいる。
あなた
……いける
鏡の前でそう呟いて、何もない顔を作った。

楽屋。
Kがふとあなたの下の名前を見る。
K
顔色悪くない?
あなた
照明でしょ
即答だった。
FUMA
ちゃんと寝れた?
あなた
寝れたよ
嘘だった。

でも、これ以上は聞かれなかった。
あなたの下の名前はほっとしながらステージへ向かう。

本番が始まる。
歓声、ライト、音楽。
アドレナリンで一瞬体調の悪さを忘れる。

けれど中盤。
フォーメーション移動のとき、足元がふらついた。視界が一瞬揺れる。
あなた
……っ
倒れそうになった瞬間、隣にいたKがさりげなく腕を支えた。
パフォーマンスの流れを崩さないまま、ほんの一瞬だけ体を預けさせる。
K
大丈夫か
歌いながら、ほとんど口の動きだけで聞いてくる。
あなた
いける
あなたの下の名前も同じように返す。

次の曲。
呼吸が荒くなる。立ち位置に着いた瞬間、今度はFUMAがそっと背中に手を当てた。
フォーメーションの一部のように自然に。
FUMA
無理すんな
低く、小さく。
あなた
最後までやる
あなたの下の名前は笑う。
その笑顔が少しだけ無理していることを、FUMAは見逃さなかった。

サイドに移動したタイミングで、EJが一瞬近づく。
EJ
終わったらすぐ楽屋ね
短く、それだけ。
NICHOLASもすれ違いざまに、
NICHOLAS
立ちくらみ大丈夫か
と小声で言う。

二人ともそれ以上は言わない。
今は止めるより、支えるほうが優先だと分かっているから。

ラスト曲。
ジャンプの振りがある。着地の瞬間、膝が少し崩れた。
その隙間を埋めるように、Kが横にぴたりと寄る。FUMAも立ち位置を半歩調整する。
誰にも気づかれないくらい自然に。
あなたの下の名前はその中央で、なんとか呼吸を整える。
あなた
(あと少し)
ライトの熱と歓声の音が混ざる。
体は限界に近いのに、不思議と一人じゃない感覚があった。

最後のポーズが決まる。
暗転。
歓声がさらに大きくなる。

その瞬間、緊張が切れた。ぐらりと体が傾く。
K
ほらな
Kがすぐ腕を掴む。
FUMAも反対側を支える。
FUMA
最後までよくやったな
K
もう今度は隠すなよ
二人の声は叱っているようで、どこか安心していた。
袖に戻ると、EJがタオルを持って待っている。
EJ
座んな
NICHOLASはスタッフに何かを伝えに走った。
あなたの下の名前はようやく力を抜く。
あなた
バレてた……?
Kが即答する。
K
最初からな
FUMAも頷く。
FUMA
でも止めなかった。最後までやるって顔してたから
あなたの下の名前は小さく笑う。
あなた
ありがと
K
礼は元気になってから
Kが言い、FUMAが肩を軽く叩く。

みんなに囲まれながら、あなたの下の名前はやっと安心して目を閉じた。

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