第2話

秘密の練習場へようこそ
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2025/12/03 10:55 更新
放課後のチャイムが鳴った瞬間、あなたの下の名前の胸がそわそわと跳ねた。
理由は、たぶん――いや絶対、あの九人にまた会えるかもしれないからだ。

昨日のことは、夢みたいだった。
体育館の扉を開けたら、輝く世界が広がっていて。
転んだあなたの下の名前を笑ってくれて、自然に輪の中に入れてくれた。

でも、あれは本当に「たまたま」だったのかもしれない。
今日、行っても迷惑じゃないだろうか……。

迷いながらも体育館の前まで来てしまっていた自分に、あなたの下の名前は苦笑した。

そのとき、扉の隙間から聞こえてきたのは、昨日と同じ音楽。
そして誰かの声。
岩本照
――違う! 今の半拍ズレてる!
岩本くんのキレのある声だ。

あなたの下の名前は思わず扉から顔をのぞかせた。
その瞬間、視線がぶつかった。
向井康二
お、来たやん!
向井くんが真っ先に気づいて、ぱっと笑う。

驚いたように深澤くんが眉を上げた。
向井康二
ほんまに来たんか~。昨日のが嫌な思い出じゃなくてよかったわ
九人の視線が一気に向けられ、あなたの下の名前の心臓がどきんと跳ねた。
あなた
えっ……あ、あの、邪魔なら帰ります!
慌てて言うと、渡辺くんがすぐに否定した。
渡辺翔太
邪魔なわけないだろ。昨日、助かったし。今日も……もしよかったら、頼みたい
昨日より少し照れた声に、あなたの下の名前の緊張がゆるむ。
あなた
頼みたいって?
あなたの下の名前が聞き返すと、阿部くんがペットボトルの箱を指差した。
阿部亮平
補充係。地味だけど助かるんだよね。ほら、うちのメンバー、喉乾くの早いから
佐久間大介
それ俺のせいだろ!
佐久間くんが元気にツッコんで、場が一気に明るくなる。

あなたの下の名前は笑ってしまった。
あなた
やります。私でよければ…!
向井康二
よっしゃー!実質もう仲間や!
向井くんの大げさな喜び方に、ラウールくんまで笑いながらハイタッチしていた。

その雰囲気が、なんだか胸に温かくしみた。
深澤くんが体育館の後ろの扉を指で示した。
深澤辰哉
あなたの下の名前、こっち!面白いもの見せてあげる
あなた
えっ?
不思議に思いながらついていくと、扉の向こうは薄暗い小部屋になっていた。
照明のスイッチを押すと……
あなた
わ、すごいっ…!
壁一面にダンスの資料、鏡、大会の記念写真。
まるでSnow Manの秘密基地みたいだ。
深澤辰哉
ここ、文化祭前になると地獄のような合宿所になる
深澤くんが笑う
あなた
でも、好きなんですよね?ここ
深澤辰哉
え、なんで分かったの
あなた
みんなの写真の顔が……なんか、楽しそうだったから
その言葉に、深澤くんは少し照れくさそうに笑う。
深澤辰哉
あなたの下の名前、いいとこ見てるわ。……来てくれてよかった
胸が温かくなって、〇〇は何も言えなくなった。
その後も、少しだけ雑務を手伝いながら、九人の練習を眺めた。

音が鳴った瞬間、空気が変わる。
真剣な表情も、息を合わせる瞬間も、かっこよすぎて胸が苦しくなる。
目黒蓮
どう?
突然声をかけられ、振り向くと目黒くんがいた。
あなた
す、すごい…。
同じ人間だとは思えないです
目黒蓮
それ褒めてる?俺けっこう気にするタイプなんだけど
そう言いながらも、目黒くんは口角を少しだけ上げた。
それが可愛くて、あなたの下の名前は思わず笑ってしまう。
目黒蓮
また来れば?
何気ない言い方。でも、優しい
あなた
え?
目黒蓮
来たいなら。昨日だけの話じゃなくて、さ
少し視線を逸らしながら言うその声が、やたらと胸に残った。
あなた
来てもいいの?
目黒蓮
うん。ここは、もうお前の場所でもあるんだから
その言葉で、胸の奥がじんっと熱くなった。

――この場所が、あなたの下の名前の救いになるとも知らずに。



ぱぴこ。
第2章読んでいただきありがとうございます😊
ぱぴこ。
第2章でラウと舘さんのセリフを出せませんでした💦
ぱぴこ。
第3章で絶対出すので許してくださーい!!🙇‍⤵︎

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