第3話

輪の中にいるということ
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2025/12/12 09:13 更新
それから数日。
放課後になるたび、あなたの下の名前は自然と体育館へ足が向くようになっていた。

最初こそ「お邪魔じゃないかな」と思っていたのに、九人は毎日のように笑って迎えてくれた。
その空間が、少しずつあなたの下の名前の“居場所”になっていくのを感じていた。
佐久間大介
あなたの下の名前、今日も補充頼むわー!
佐久間くんが全力のテンションで手を振り、
向井康二
お前ほんま馴染むの早いなぁ
向井くんが笑う。
そんなふうに声が飛ぶたび、胸がほぐれていく。
あなた
はい、いつものやつ
ペットボトルを渡すと、岩本くんが
岩本照
助かる
と短く言ってくれた。

その“短さ”が逆に嬉しい。
必要とされている気がして。
休憩時間。
鏡の前でストレッチをしていたラウールくんの視線がふいにあなたの下の名前に向いた。
ラウール
ねぇあなたの下の名前、ダンスやってみたくない?
あなた
えっ、私!? 無理です無理です無理です!!
向井康二
なんで3回いったん?笑
宮舘涼太
めっちゃ拒否るじゃん笑
笑われるのに、不思議と嫌じゃない。
むしろ、この輪の中にいる自分がどこかくすぐったい。
ラウール
…でもさ
ラウールくんが軽く足をさすりながら言った。
ラウール
もし踊れたら、もっと楽しいと思うよ。俺らの見え方、絶対変わる
あなた
変わる、?
ラウール
うん。見るだけじゃ届かない世界ってあるから
その言葉が、妙に胸に残った。
阿部亮平
ほらあなたの下の名前、ちょっと見てて
阿部くんが優しく手招きする。
目の前でメンバーが細かいステップの調整を始めた。
阿部亮平
ここでズレると、全体が崩れる。だから……
阿部くんが見せてくれる一つひとつの動きは、どれも繊細で美しかった。
あなた
すごい、!
阿部亮平
でしょ? 俺らのダンスは、“9人で1つ”だから
その言葉に、あなたの下の名前は少しだけ胸がざわついた。

この9人は、強い。
絆が深い。
あなたの下の名前が入り込む隙なんて、本当はないのかもしれない。

そう思った瞬間、
目黒蓮
あなたの下の名前!
呼ばれて振り向くと、目黒くんが手を振っていた。
目黒蓮
これ押しといて
差し出されたのは、スピーカーのリモコン。

昨日教わった通りにボタンを押すと、音が流れた。
目黒蓮
完璧
目黒くんが目を細める。

胸がぎゅっとなる。
絆が深い場所でも、あなたの下の名前にできることがある。
そう思わせてくれるだけで、嬉しかった。
練習が終わるころ。
宮舘くんが静かに近づいてきた。
宮舘涼太
あなたの下の名前、今日の帰りは気をつけるんだぞ
あなた
え、なんでですか?
宮舘涼太
夜風が強いから。……声、少しだけ枯れてる
どきりとした。
自分では気づいていなかったことを、あまりにも自然に言われたから。
宮舘涼太
無理してないか?
宮舘くんの落ち着いた声は、嫌というほど優しくて。
あなた
大丈夫です。楽しいので
宮舘涼太
ならよかった
ひゅう、と風が吹き抜ける音が体育館の外から聞こえる。
その音が、不思議なほど胸に染みた。
帰り際。
渡辺くんがポケットに手を突っ込んだまま、ふとあなたの下の名前を呼び止めた。
渡辺翔太
なぁあなたの下の名前
あなた
はい?
渡辺翔太
お前ってさ、
渡辺くんが少し言葉をにごす。
いつものキレのある言い方じゃなくて、どこか遠慮がち。
渡辺翔太
無理して笑ってねーよな
あなたの下の名前は息を止めた。

今まで誰にも気づかれなかった“痛いところ”。
やっと見つかったようで、怖くて、嬉しくて、胸が揺れた。
あなた
え…?
渡辺翔太
いや、ごめん。変なこと言ったな
渡辺くんは照れたように頭をかいた。
渡辺翔太
でもさ、
彼は続ける
渡辺翔太
お前、ちゃんと話したい時は言えよ。……俺ら、いるから
胸の奥がきゅうっと熱くなる。
あなた
はい……
その返事が震えていたことに、本人は気づいていなかった。

――“言えよ、助けてって”。
その言葉が、少しずつ近づいてきていた。




ぱぴこ。
ごめんなさぁぁぁい!!
ぱぴこ。
この話ではふっかさん出せませんでした、
ぱぴこ。
まぢでごめんなさい🙏
ぱぴこ。
次は絶対出しますっ!!

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