-あなたside-
私は息を飲んだ
カカシさんが手刀で打った首からは血が吹き出ることもなく首がゴロンと落ちることもなかった
それどころか術がどんどん冷めていき足元から白い冷気が立ち上りビキビキとカカシさんを凍らせていく
しかしカカシさんはチャクラを全身に回し氷を溶かした
私は自分が初めて華氷と会った時を思い出した
あの時換気ダクトに華氷を入れる為 手を繋いで引っ張った
その時に術をかけられたのだろう
すると華氷は親子に近づいた
私は子供を母親に返し華氷に頼んだ
華氷は船体を塞いでいた氷を解くとサイに子供と母親を預けた
別れ際に
とだけ残して
親子をサイに預けると氷をもう一度発生させた
しかし残った乗客からは不満の声が上がった
華氷はそんな乗客を見向きもせずに言葉を続けた
文句を言っていた男が足元からピキピキと凍りついていった
それからは誰も文句を言わなくなった
私はカカシさんの近くに寄った
カカシさんは目を見開いて私を見てきた
数年間、上司として仲間として共に戦ってきたカカシさんを私は亡くしたくない
少し躊躇ったあとで華氷の口からポツリと言葉が滴った
その声は苦悩と痛みと悲しみに包まれていた
-カカシside-
華氷が言葉を詰まらせると食堂ラウンジが水を打ったように静まり返った
オレにはかける言葉が見つからない。子どもを持った事がない上にオレは火影に…
木ノ葉隠れの父になる事にも二の足を踏んでいる
隣にいるあなたに気持ちを伝える事にも…
忍達がオレらを取り押さえどこかに運んでいった
-あなたside-
私達が入れられたのは厨房の食材置き場だった
鍵をかけられた扉の前で敵が叫んでいる
きっと気圧が下がり酸素が足りなくなっている
その為、興奮状態に近くなっていた
私がどうやって脱出しようか悩んでいるときだった
カカシさんが話し出した
私は華氷のように家族も子供も持っていない
だけど大切な人が亡くなった時の気持ちは痛いほど分かる
10話で完結絶対無理だぁぁ












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。