第4話

1話
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2025/07/09 20:00 更新
「あれ…?ここら辺だったよね…?」
先程の記憶を頼りに、推しによく似た3人(正し怪しい)を草むらの中で探す。
すると一際高い草むらの中から声が聞こえて来た。
耳を澄ませてみると口々に

「どうする?」
「これどうなってるんだァ?」
「伝言うさぎが反応しない=ママと電話できない!」
…何て言うセリフが聞こえて来た。
うまく聞き取れないな…なんか悪いことしてるみたい。
ちょっと申し訳ないなぁ。
帰ろうかな、いやでも心配だしな…
無意識のうちに私は木の棒を踏んでしまい、3人に気付かれてしまった。
イヤ、これじゃあ完全に悪い人みたいじゃん…
なんてそんな思考を巡らせてる間にいつの間にか目の前にきた推しによく似た3人が慌て出した。
「⁈…誰ッ⁈」
そう言うのはドミナ似の人。
「おい、コイツアザねェぞ。魔法不全者か?」
え?何なの?コスプレイヤー?口調も、見た目もそっくり。
鏡を見たらどうなってるのコレ、みたいな反応をした私が写っているだろう。そうだろうね、元々そこにあった君のセリフ「⁈⁈⁈」だったから。
「シャルル、分かってる?」
うわ、名前まで同じ。やっぱコスプレイヤーじゃない?
「あぁ、分かっている」そうシャルル(コスプレイヤー)が答えると杖を取り出した。
すっご。杖まで本物そっくり。
あまりにもレベルの高いコスプレで言葉が出ないでいると、シャルル(コスプレ)さんが驚きの発言をした。
「ワープス」
いやいや、レベル高かったけどコレ無理じゃない?魔法界じゃないもんね、ここ。
そう思ったのも束の間、私は本当に衝撃を受けた。
風を斬るような音が鳴り、私の背後に誰かがいる、そんな気配を感じさせた。
「今度は俺の番」とでも言うかのようのレヴィ(コスプレ?)さんが懐から杖を取り出し、私に魔法をかけた…?
かけた…?と言うのは誤字表記ではない。
正真正銘魔法が掛かったかどうかが怪しいのだ。
何故なら、私が出した…?と3人から思われるであろうバリアみたいなものが魔法を打ち消してしまったからだ。
何これ。落ちて来た人が心配で?見にいったら?それはまさかの?推しで?レベルがめちゃくちゃ高いコスプレイヤーさんかと思ったら?魔法?が?使えて?え?私も使ったように見られて?
もう訳わかんなくて脳内がパンクしそう。
あれ…?なんか疲れて…
そして視界がシャットダウンした。
レヴィside
このよくわからない世界に来てすぐ。
この世界はよく分からないことだらけだ、とレヴィは思った。
何故か魔法不全者のはずが、俺の拘束魔法を打ち消してしまった。
目の前には先ほど俺の魔法を打ち消した魔法不全者。
目の前ではドミナとシャルルがこの女をどうするかを話し合っている。
「シャルル、コイツどうする?」
「女性に優しくとママに教わったからな!魔法不全者が魔法を使えたのも気になる。」
「じゃあコイツが起きるまで待つ、か」
「レヴィ、放置はダメだろう。」
シャルルにピシャリと言われてしまった。
それはそうか。
納得したが、女性の体を触るのはいかがなものか。
話し合った結果、俺のマグネッツを上手く使いベンチに座らせた。
ドミナが口を開き言った。
俺たちは何故ここに来たのか。
本来なら真っ先に話し合うはずだったこの話。
今までの経緯をシャルル達のと繋ぎ合わせると、こうなった。
・ガルフ達が教室に戻ってくる前に、パラレルワールドのような所にいた
・自分たち3人がこっちに来る直前までいた世界は、バラバラであること
・魔法界から、アザがない魔法不全者が魔法を使えること
・3人とも床の歪みから引きづり込まれたこと
話し合った結果、まとまった内容はこれくらいだった。
かれこれ30分ぐらいだろうか。
いつになったら起きるのだろう。
そう、言い合っていた頃。
目の前にいた魔法不全者が反応を起こした。

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