ある朝、僕のとなりで気持ちよさそうに眠る君の姿。
思わず僕は君のあたまを撫でると、眠っているのに
愛らしい笑顔を浮かべるんだ。
こんな幸せな朝が僕にとっての大切な時間。
眠そうな目をこすって、寝癖をつけてリビングへとやってくる君を
僕は朝食を作って迎える。
毎日、毎日、僕の料理を「美味しい」と、寝ぼけた声とふにゃっとした笑顔で言ってくれる
きみ 。
とある日の朝。
いつも通りに君の顔を撫でて、朝食の支度を済まして君を待つ。
いつも君が起きる時間になってもリビングに来ない……
そうだ 、
当たり前だと思っていた日々があたりまえじゃなくなった。
もう、2人分の朝食なんて必要ない。
もう、起きてくるのも待たなくていい。
さっき撫でた顔はただの僕の勘違いだ 。
ベッドは僕の居た場所以外綺麗なままだ。
僕は、朝食を輝く君の写真の前に置いた。
もう一度だけ、あと1回だけでいい。
「美味しい」と僕の料理を食べながら言って欲しい。
そんな事を思いながら僕は朝食を1人で食べる。
ありがとう。
今でもこれからも大切な きみへ 。
きみ 以上に僕にとって大切な存在はいないよ。
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窪田さんの 泣き顔を 見たら 思い描いたシチュエーション。
こんな恋愛映画やって欲しいと思いませんか?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。