あなたside




今日は亜嵐くんとお出かけっ！！




どこ行くのかなぁ…♡

家を出て…

さりげなく手を差し出してくる亜嵐くん




指先だけ ちょこっと 乗せてみた





ｷﾞｭｯ

そう言ってニコッと笑う亜嵐くん…



いつ見てもカッコよすぎっ、、！！

そう言って私の顔を覗き込んできた



なんか、、、かわい…笑

中に入り、席につくと すぐ上演が始まった



部屋の中がどんどん暗くなっていく

そこでホラー映画の宣伝が流れた




暗い 上に 私の苦手な ホラー系…







話の途中にも関わらず、  怖すぎて



目をぎゅっと 瞑った



 

目を開けても 暗い





さっき一瞬見てしまった 映画の中の




幽霊の顔がふと蘇る




私が俯いていると…

手を差し出してくる亜嵐くん



この方が安心かも…




私は手を繋ぎ返した

本当は怖いの 見破られてる………



亜嵐くんって ふわふわ遊んでる感じに見えて


人のこと意外にちゃんと見てるのかも、、、、







〜映画上映開始〜




その映画は 動物と飼い主のお話…




ずっと小さい頃から仲良しだった 犬と男の飼い主。






ある日突然 男の体には がん があると判明する




飼い主を助けたい犬は 


飼い主の親と一緒に、毎日病院へ行った




しかし、犬は病院内には入れないため、


毎日毎日  病院の1階の 外 で待っていた




そしてある日…



男の様態が急変し、 男は亡くなった




お葬式の日……朝 飼い主の親が起きて犬を探すと

何故か犬は家に居なかった




まさかと思い、


男が入院し、息を引き取った病院に行くと





その1階入口前には 


飼い主と一緒に家に帰れる日を 大人しく待つ



犬の姿があった





それからというもの、犬は毎日毎日 病院に行き、



ずっとずっと待っていた




『 もう帰ってこないんだよ 』  そう言っても




犬は毎日病院へと歩いていった




そしてある日、病院から家に1本電話があった










“   病院の前で犬が亡くなっている  ”         と…










愛する飼い主が亡くなった場所で、



幸せそうに亡くなった犬。





二人の絆は 本物の永遠  を証明した………


 


───────────────────────




亜嵐くんside



この話やべぇな……



泣きそう、、、、、



あなた、大丈夫かな…？




そう思ってあなたを見ると

…号泣、、、、、、




あぁ、心の綺麗な子なんだなぁ…




あなたがあまりに泣くから心配になってしまって

と 小声で話しかけた



すると…

ま、ですよね……

映画終了後………

あなたが泣き止むまでずっと背中をさすってあげた



だいぶ泣き止んだかな…？

きっ と俺を睨みながら 突然の呼び捨て。

そう言って 俺を小さい手で 


ぺちぺち 叩きながら怒ってるあなた。




かわい……

俺はあなたの頭の上に ぽんと手を乗せた

俺がそういうと




さっきまで怒っていたあなたの顔はどんどん


赤くなっていき………


ついには耳まで 真っ赤になった

そう言って さっさと歩いて行ってしまうあなた。

近くまで走って さりげなく手を繋ぐ

照れた顔を隠すように 俯くあなた。

赤い顔を こくっ  っと1回動かすと


また歩き出した

こてん と首を傾げながら 真っ直ぐ目を見てくる



そういうのが 俺をダメにするんだよ……///

ふーん といいながら



さらさらとポニーテールを揺らす



 

やっぱり誰にも渡したくないな
 


















今日も 君への 独占欲 は増すばかり